時代劇や刑事ドラマにヒーローものと似た展開が目立つ

 BS朝日で夕方OAされている必殺仕事人Ⅳの11話では秋野暢子
演じる お京が,刀に仕込んだ笛による催眠術で秀や勇次らを操り
山田五十鈴演じる おりくを殺そうとする。

 このピンチで催眠術を破るのが おりくの三味線の音で激しく
弾く事により笛の音を上回ったわけだが、このシーンを見て思い
出すのが人造人間キカイダーでのプロフェッサー・ギルの笛の
音に苦しむジローの脱出方法だ。

 ギルの笛の音は不完全な良心回路をジローが持つため良心とギル
の指令の板ばさみになり苦しむものの、何らかの雑音で笛の音を一
時的にシャットダウンした隙にキカイダーに変身するというシーン
が定番だったわけで操る音を別の音で遮断するという共通点があ
った。

 思えば仕事人も人造人間キカイダーも同じTV朝日系の作品なの
である。

 一方BS11でOAされている大都会PART2の32話では黒岩刑事が
敵に捕まって監禁され、最終的に解放される代わりに電気のスパー
クする火花で目を焼かれてしまう。

 それでも聴取で自らが監禁された敵のアジトを語った後に探り出
すと拳銃を持って敵地に乗り込み、ほとんどの敵を射殺するという
展開になる。

‘まともに目が見えない状態でよくぞ’と突っ込みたくなる内容では
あるが、脚本を見ると何と山田正弘。

 山田正弘といえばウルトラQやウルトラマンの脚本を書いており
ウルトラマンのザラガス編では敵を失明させるザラガスフラッシュ
を浴びたウルトラマンが目をやられてしまうものの、最後はアラシ
の撃ったQXガンの炸裂する音でザラガスの位置を感知しスぺシウ
ム光線で止めを刺すという展開だった。

 脚本家には得意のジャンルがあるしヒーロー作品では特に敵の
攻撃で視力を奪われながら、音や匂いで察知して逆転勝ちすると
いうパターンが必ずあるのだが図らずも大都会PART2で黒岩刑事
が これをやった形だ。

 つまり山田正弘はヒーロー作品のエッセンスを刑事ドラマにも
使った形だし、それこそが山田氏の得意技だったという事になる
のだろう。

 こうしてみるとヒーロー作品の要素がしっかりと時代劇や刑事
ドラマなどにも生かされているのが分かる。

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