何としても成功させたい村田諒太式強化法

村田諒太、やっと実現した世界戦。マッチメークが困難を極めた事情。

 5月20日に有明コロシアムでロンドン五輪ミドル級金メダリスト
の村田諒太が、1位のハッサン・エンダムとWBAミドル級王座決定
戦を行なう。

 ロンドン五輪で金メダルを獲得して1年後にプロ入りし4年目の
今年、遂に世界戦を行なうのだから要注目なのは間違いない。

 面白いのは村田の世界戦までの12戦のうちデビュー戦でOPBF
王者の柴田昭雄と戦った以外は日本人選手はおろか、東洋圏の選手
とも戦わずにキャリアを積み上げて世界ランクをアップさせて臨む
という事。

 これまでは基本的に新人王から始まり日本、OPBFと段階を踏んで
世界ランクに入り世界タイトルに挑戦するというのが王道で、特に
村田が所属する帝拳ジムは その法則を守ってきたし日本人選手と対
戦せずに外国人選手ばかりに勝って世界タイトルに挑戦というのは
邪道と言われていた。

 日本人初のミドル級王者の竹原慎二も例外ではなく日本からOPBF
とステップアップし、ホルヘ・カストロへの挑戦にこぎつけて勝った
わけである。

 しかし竹原は世界戦までにオーストラリアを含めた東洋圏の選手
としか対戦せずに強敵とはいえ比較的相性のいいスタイルのカスト
ロに挑戦できる幸運に恵まれたものの、初防衛戦では本場のミドル
級ボクサーのウィリアム・ジョッピーのスピードに翻弄され完敗し
6ヶ月後にタイトルを失った。

 考えてみればミドル級の本場はアメリカやヨーロッパなのだから
欧米の選手との対戦経験もなしに世界挑戦し運よく勝てても防衛を
続けるのは難しい事を証明した形だから、ミドル級あたりで世界を
相手に戦うなら欧米の選手との対戦や海外での試合に慣れる必要が
あるのは自明の理だ。

 よくしたもので村田はデビュー戦でノンタイトルとはいえOPBF
王者の柴田に1Rからダウンを奪うなど一方的な展開で2RでTKO
勝ちしており、国内はおろか東洋圏の選手相手に戦っても意味がな
いわけで2試合目以降戦った相手が全て東洋圏以外の選手というの
も頷ける。

 ちなみに村田の試合は12戦中 日本で7試合、アメリカで2試合、
中国&香港で3試合と分散されているし対戦相手の国籍もアメリカ
&メキシコが3人づつでブラジルが2、ニュージーランドが1とい
う具合に分散されている。

 こうしてみると国内でキャリアを積んで日本、OPBFとステップ
アップしていくのはフェザー級あたりまでで、東洋圏とはレベルが
違うライト級以上の場合は村田と同じく欧米人相手にキャリアを積
むようにしないと運よく世界タイトルを取れても長く防衛するのは
難しいだろう。

 そういう意味では村田が勝つ事によって この強化法が定着するか
どうか決まるので、何としても勝って欲しいものだ。

 

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