YAWARAよ、あなたは強かった!

 YAWARAちゃんこと谷亮子が、柔道世界選手権の48㌔
級で見事に優勝した。
 谷が出産のため欠場した2年前のカイロ世界選手権の
3位、2位、1位を下しての優勝だから、かなりの価値が
ある。
 大会前に谷は体重別選手権で敗れ2位ながら選ばれて
かなりの物議を醸していた。
 やはりというべきか、2年以上のブランクは谷をして
も予想以上の錆び付きを見せた。
 ただ谷以外の選手でメダルを確実に取れそうな選手は
いないと思われる。しかも今回の世界選手権は、来年の
北京五輪の出場枠がかかっている大会で、取りこぼしは
許されない。
 そして海外選手に対する相性のよさなどが考慮されて
選出された。私としても’試合カンさえ戻れば’と思っ
ていたのだが某新聞を中心に’不当な選考で谷は辞退す
るべき’などと、とんでもない記事が載っていた。
 しかも今回の日本は大不振、最終日まで金メダル0と
いう崖っぷち状態の逆風の中での戦いとなった。
 
 アテネのファイナリストであるジョシュネとの試合が
延長戦に持ち込まれるなど、強豪相手に一本勝ちができ
ないのは谷の衰えか、試合カンの問題か判断は分かれる
ところだが、しぶとくポイントを取って勝つのはやはり
王者の証明だ。
 
 よく考えると谷は91年の世界選手権でデビューし3位に
なり、92年のバルセロナ五輪では2位、そして93年の世界
選手権でようやく優勝し、連覇した勢いで96年のアトラン
タ五輪に臨むが伏兵のケー・スンヒに敗れ2位に終わる。
 そして00年のシドニーで五輪では初の金を獲得している
のだ。
 つまりデビューして世界選手権では2度目に、五輪では
3度目で初めて優勝している。挫折の苦い味を知っている。
 今回の世界選手権で苦杯をなめた鈴木桂治は大きな世界
大会では初めての敗戦であり、井上もアテネ以外では初の
屈辱だ。
 男子の最重量級と女子の最軽量級を比べるのはフェアで
はないとは思うが、この悔しさをバネに北京までの1年を
過ごして欲しいものだ。

 谷亮子よ、あなたはやはり小さな英雄だ! 
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コメント
 
 
 
15歳 (りょうころり)
2007-09-18 09:27:50
 福岡国際で彗星のごとく現れて優勝したのが15歳の頃ですかね、長い間燃え尽きずに、やる気を持続させているのが凄いと思います。
 そりゃ32歳ですからね、肉体的な衰えは当然あると思います。しかしそこを精神力と戦略で乗り切ったなぁと思います。本当に柔道が好きなんだなと見ていて思います。うらやましいです。
 
 
 
本物の柔道家です (こーじ)
2007-09-18 23:22:12
>りょうころり様
 本物の柔道家は、あくなき向上心を持って挑むとされてますが、YAWARAちゃんは正しく地でいってます。
 好きでないと絶対にできない偉業ですよ。
 
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