圧倒的な強さと激闘を堪能したボクシングフェスタ2015

井上 2回TKOで初防衛!1年ぶり復帰戦でも圧倒的強さ

 今日 有明コロシアムでボクシングフェス2015としてIBF:Lフライ級
タイトルマッチとWBO:Sフライ級タイトルマッチが行われLフライ級
タイトルマッチでは8位の八重樫東が3-0の判定勝ちで3階級制覇を達成し、
Sフライ級タイトルマッチでは井上尚弥が2RでKO勝ちして初防衛に成功
するなど大橋ジム・デーとなった。

 試合前の予想では王者・井上の場合は拳のケガによる1年のブランク
のみが気がかりで強打の挑戦者・パレナスのラッキーパンチを食わなけ
れば防衛は固いというのに対し、挑戦者・八重樫の方は1年前にボディ
ブローで倒されているだけにボディブローが得意な王者ハビエル・メン
ドサ相手に下手に打ち合うとマズいし離れると13㎝余りのリーチ差が
問題になるので厳しい戦いになると思っていた。

 もっとも昨年は9月にローマン・ゴンサレスとの激闘の末にKO負けし
てから3か月後、1階級下げての挑戦だったからコンディション的には
厳しかったのかもしれないとは考えたが…

 IBF:Lフライ級タイトルマッチは八重樫がリーチ差をスピードで克服
する形で挑み、かつてのベン・ビラフロアと柴田国明戦のように回転半径
の小さな八重樫のパンチが先に当たる展開で特にボディブローが効果的に
ヒットしポイントをピックアップ。

 王者も徐々にエンジンがかかって得意のボディブローの打ち合いとなり
7Rには八重樫をコーナーに詰めての連打を浴びせペースを取り戻したかに
思われたが、8R以降もボディから顔面に効果的なパンチを返しペースを
渡さず11Rや12Rは猛攻で王者をダウン寸前に追い込むなど打ち勝った。

 判定は120-107、119-109、117-111の3-0で文句なく八重樫
だった。


 こうしてみると昨年のKO負けは激闘から3か月のインターバルで1階級
落としてのコンディション不良だったというのを証明した形だが、相変わら
ずの両目を腫らしながらの激闘は見る者としてはハラハラするものだった。

 メインのWBO:Sフライ級タイトルマッチは王者が1Rに いきなり高速
コンビネーションで機先を制するとスピードで圧倒し、2Rにプレッシャーを
かけるパレナスを捌きながらワンツーで迎え撃ち更に右ストレートをヒット
してダウンを奪う。

 何とか立ったパレナスだったがワンツーから左フックの返しで2度目の
ダウンを奪うと立てずに見事にKO勝ち。

 昨年のオマール・ナルバエス戦に続いて2RKOの圧勝だけに井上にとって
下手な相手との防衛戦はモチベーションを下げるだけと思われるので、他の
団体の王者との統一戦やローマン・ゴンサレスとの対戦が大いに楽しみに思
えてきた内容だ。

‘モンスター’という異名に恥じない圧倒的な勝ち方の井上尚弥と‘激闘王’
の本領発揮で激戦の末3階級制覇を達成した八重樫東の2人の魅力満点な
試合を十分堪能できたボクシングフェス2015だった。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (Unknown)
2015-12-30 02:12:11
井上のアメリカでの世界戦はありますか?
 
 
 
ナルバエス戦の (こーじ)
2016-01-02 23:13:48
>Unknown様
 大橋陣営は4月に前王者ナルバエスとの再戦の後にアメリカ進出を狙っているようですね。
 
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