イチローのヤンキース移籍、三者三様の思惑が一致(産経新聞) - goo ニュース
昨日はイチローのNYヤンキース移籍で騒然としていた。
イチローは現役をシアトルで終わる事を望んでいたようなのだから自ら移籍を
申し出たというのは意外だったものの、個人的には止むを得ないかなと思って
しまった。
昔からある日本の野球マンガでは ちばあきお作のキャプテンやプレーボール
のように弱小チームの平凡なメンバーが猛特訓を積んで最後は名門の強豪
チームを倒して優勝するというストーリーが人気を集めていたが、現実の世界
では(特にプロでは)そういう事は ありえないケースが多い。
一発勝負のトーナメントならいざ知らず144試合を戦う日本のプロ野球や
162試合を戦うMLBなど長丁場になればなるほど本当の実力がモノを言
うので、力の劣る者が勢いに乗って優勝するという事はレギュラーシーズン
では厳しい。
昭和の大投手・金田正一はスワローズ時代に突出した活躍をしていたにも拘
らずチームは万年最下位だったが、ジャイアンツに移籍してからは彼の徹底
した自己管理がチームに好影響を及ぼしたという話を聞く。
これをイチローに置き換えると彼のようにルーティンワークをしっかりやる選手
はシアトルは おろかMLB全球団の中にもいないと思うのだが、なぜかシアトル
の若手選手でイチローの影響を受けた選手は皆無だった。
そればかりか試合に出てない選手が試合中にもロッカールームでカードゲーム
で遊んでいるという話などを聞くと、勝てないチーム特有のモラルの低さが窺える。
一方で常勝を義務付けられているNYヤンキースのようなチームはモラルが高い
のでイチローの調整法などを参考にしたがる選手はいるだろうし、イチローもモラ
ルの高いチームでプレーする方が変なストレスも溜まらずに済むのではないだろ
うか。
今から13年前に行われていたシドニー五輪アジア1次予選で弱小チーム相手
に点を取りまくるJ2・札幌の吉原を見たセルジオ越後が試合中に‘例え弱小チー
ム相手でも あれだけ点を取れる選手をJ2でプレーさせてはいけない、J1の
チームが彼を引き抜かないようならJリーグはプロではない’とコメントしていた
のを思い出す。
優れた選手は2部のチームを昇格させるために頑張らせるより1部のチームで
プレーした方が伸びるという事だろうし、ペルージャの熱烈なサポーターも自
チームでプレーしていた中田英寿を‘ナカタは ここよりもビッグクラブでプレーする
選手’と言っていたたのと一致する。
つまりイチローは最早ドアマットチームでプレーし続けて朽ちていくよりも、優勝
争いをする名門チームでプレーする事で輝きを取り戻すべきだという事だろう。
ただし日本で同じような状況で最下位争いをしている中心選手が優勝争いを
するチームに移るとマスゴミは優勝争いをするチームに対して‘カネで優勝を買う’
などというネガティブな論調を必ず行うのは確実だろう。
ジャイアンツ入りを熱望する江川卓に対して
‘ジャイアンツに入って楽をするよりも、弱小チームで頑張ってチームを引っ張り
優勝に導くべき’
と言っていたメディアが多かったように日本のマスゴミはプロスポーツの本質が
分かってないと痛感する。