村田諒太5ヶ月越しの戴冠

村田“因縁”エンダムに涙のリベンジ!7回TKOで日本人2人目ミドル

 WBAミドル級タイトルマッチが今日 両国国技館で行われロンドン
五輪ミドル級金メダリストで1位の村田諒太が、王者のアッサン・エ
ンダムに7R終了TKO勝ちで5ヶ月前にダウンを奪いながら1-2の不
可解な判定負けをしたリベンジを果たすと共に竹原慎二以来22年
ぶりの世界ミドル級タイトル獲得や日本人メダリスト初の世界タイ
トル獲得となった。

 5月の試合は村田が4Rに強烈な右でダウンを奪うなど力強いパンチ
を度々ヒットさせたのに対し、エンダムは動きながらジャブを中心
とした軽いパンチを出し続ける展開で試合が進みジャッジ2人がエン
ダムの手数を評価しての1-2の判定負けだった。

 WBAの会長までが異議を唱える判定だった事から異例のダイレクト
再戦となったわけだが、ボクシングの世界では‘前回勝っていたは
ず’という試合の再戦で返り討ちに遭うケースが多々あるので両者
の学習能力が問われる一戦となった。

 奇しくも今日10月22日は帝拳ジムの初代世界王者・大場政夫がベ
ルクレック・チャルバンチャイを倒してWBAフライ級王者になった
日で、会場も大場が かつて世界戦の全試合を行っていた日大講堂
跡地の両国国技館というのも因縁だ。

 試合は前回とは打って変わり開始早々から両者が打ち合う展開に
なり、特にエンダムは打ってはクリンチという形で村田の強打を封
じにかかるわけで最初の3R辺りまでは前回同様クリーンヒットを取
るか、手数を取るかというジャッジの好みに左右される状態だった。

 しかし徐々に村田の右から左ボディがヒットするケースが増えて
いきエンダムの方がダメージを蓄積していく。

 そして6R終盤には村田の右がヒットしエンダムが一瞬腰を落とす
シーンが出てきた事から流れは完全に村田に行き、7Rに入るとエン
ダムは距離を取ろうとするものの左の差し合いでも村田が打ち勝つ
シーンが見られラウンド終了後にエンダム陣営が棄権を申し込んで
7R終了TKO勝ちで遂に念願のタイトルを奪取した。

 試合前の予想では村田がやる事は変わらないもののジャブや右を
どこまでグレードアップできるかに対し、エンダムは前回とは違い
攻勢に出てポイントを奪ってアドバンテージを握り村田のパンチを
かわしつつ あわよくばカウンターで倒しにくるのではと思っていた。

 実際に1Rからエンダムは距離を取らずに前に出て手数を出し村田
の前進はクリンチで阻む戦法で来たのだが、打ち合うシーンが増え
た事から徐々にパワーの差が出た形だ。

 一方の村田は前回よりも手数も多く特にジャブでも軽いパンチと
左ストレートのようなジャブを使い分け、返しの左フックなど前回
では あまり見なかったパンチを打ち込むなど村田の方がグレード
アップした感じだった。

 7R終了後にエンダム陣営は棄権を申し込んだのだが後半になると
更に村田はパワーアップするのに対し、エンダムに流れを変えるだ
けの力が残ってない事からの判断だろう。

 これで村田は竹原以来の世界ミドル級タイトルを奪取したわけだ
が、インタビューでも言っていたようにミドル級はゲンナジー・ゴ
ロフキンやサウル・アルバレスにビリージョー・サンダースなどの
強い王者が他にいるので彼らと戦える権利を得た形に過ぎない。

 ここからが村田伝説第2章となるわけだからアメリカに乗り込んで
強豪とどんどん戦って欲しいものだ。 

 

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