ミラーマンは‘戦いのゴール’が明白

 ミラーマンの最終EPではインベーダーが自らの星を地球に衝突させて破壊し、
そのまま地球に替わって太陽系第3惑星になるという計画に対して地球側は
富士山麓に反引力装置を建造し惑星Xを弾き飛ばすという対策を立てた。


 この計画が成功すればインベーダーは全滅するわけで、同時に鏡京太郎が
ミラーマンの任務から解き放たれて一市民として平凡ながら平和な生活を送る
事ができるのを意味していた。


 これまでのインベーダーとの度重なる激闘で心身ともに疲弊してい京太郎に
とって今回のインベーダーの作戦は脅威ではあるが将来の光が見えた事だ
ろう。


 基本的にヒーローというのは侵略者や怪獣など凶悪な敵が存在するからこそ
存在感がある。


 ウルトラヒーローの場合は最後は故郷のM78星雲に帰るのに対し仮面ライ
ダーの場合は敵組織を全滅させると旅に出るという結末になるのだが、仮面
ライダーの場合は改造人間という事実は変わらないので通常の生活に戻る
のは難しいだろう。


 ところが京太郎の場合は平凡な新聞社の契約カメラマンだったのだが、
ある日インベーダーから襲撃を受けてミラーマンになる事を告げられる形で
戦いの日々に身を投じる事になった。


 つまり御手洗家という帰る家があるのだから戦いのゴールが見えたのは
この上ない喜びだったわけだが、最後の戦いで最も大きな事を失うのを
まだ知らないでいた。

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