ルールにはないが、最低限のマナー

北の富士さん 白鵬の休場に「立ち合いに悩んだのも大きな原因」

　最近巷で横綱・白鵬の張り差し&かち上げについて賛否両論ある
のだが、個人的には悪くないものの横綱が頻繁にやるべきものでは
ないと思う。

　つまり これらの取り口は格下が格上相手にやるのは構わないが
格下相手にやるものではないというもので、白鵬の場合でいえば
40回もの優勝回数を誇っている事を考えるとルール違反ではない
ものの褒められたものではない。

　プロの競技にはMLBで例えると‘大量点をリードしたチームは
盗塁をしかけてはいけない’などというような暗黙のルールがあり、
死者に鞭打つような事を禁止するという目的だ。

　またサッカーでもプレー中にケガ人が出るとボールを蹴り出して
一旦プレーを止めると、止めてもらったチームはスローインで相手
にボールをプレゼントするというのも必ず見られる。

　これに関しては‘勝負事は最後まで分からないのだから’という
意見もあるのだがMLBの価値観だからMLBでプレーするからに
は守らなければいけないわけで、これこそ‘横綱になれば勝ち方も
問われる’という大相撲の価値観と同じで白鵬が尊敬しているとい
われていた双葉山が最も拘った要素である。

　常日頃‘双葉山云々’を言っていた白鵬だからこそファンも優勝
回数を積み重ねていく白鵬に双葉山的な勝ち方を期待していたわけ
で、それとは真逆の勝ち方である張り差し&かち上げを頻繁に行い
優勝を重ねても批判されても賞賛される事はない。

‘ルールで禁止されてないのだからやっても構わない’というのは
アマチュア的なロジックで、プロになれば勝てば勝つほど勝ち方を
問われるのだから。

　こういった事を‘分かりにくいからルールで明文化するべし’な
どと主張する輩はスポーツ文化が分かってないと思うのだ。