昨日までOAされていた平成ガメラと他の怪獣映画を比べて見て
最大の違いは人類側の装備で、通常兵器のみが使われ東宝作品
に見られる超兵器が登場しないという事だろう。
通常の作品では怪獣が出現すると戦車隊や戦闘機部隊が出動
するものの全く通用せず怪獣の攻撃であっさり撃墜されたり撃破
されたりした結果、超兵器が開発されて それで勝負をかけるという
のが王道パターンだった。
東宝作品ではゴジラでオキシジェンデストロイヤーが切り札とし
て登場したのが最初で、それ以降もバランで特殊爆薬を使ったりと
新型兵器が登場しないのは戦車砲やミサイルで阿蘇の噴火を誘発し
たラドンぐらいだ。
本家の東宝がそのパターンを作ったのに対しガメラは第1作の
最後に国連主導のZプラン計画の巨大ロケットが登場するぐらいで
超兵器は登場しない。
東宝ではゴジラをはじめとした怪獣を地震や台風のような大自然
の脅威という位置付けにしていたので通常兵器では倒せないという
発想だったのに対し、ガメラシリーズに登場する怪獣達は血を流し
たり生物感が強調されているので通常兵器もしっかり通用するとい
う解釈になるのだろう。
平成ガメラも昭和ガメラの流れを汲んでいる事から超兵器は登場
しないだけでなく、通常兵器でもダメージを与えているのでそれも
リアリズムを感じさせる要因だろう。