09選抜高校野球・第9日 QファイナルVol・1

 大会の華と呼ばれるベスト8だが04年から2日に分かれて行われている。

 そのうちの前半だが中京大中京は東海大会優勝校なのに対し報徳は
近畿の最後に選ばれたチーム。
 過去2度の対戦ではいずれも中京大中京が勝っている。

 第2試合は新鋭の清峰と古豪・箕島の対戦。
 昭和の時代に対戦したなら箕島の圧勝だろうが、公立の雄として大活躍
の清峰は過去に愛工大名電・済美・岡山東商・東海大相模・PL学園など
優勝経験のあるチームに勝っている伝統校キラーだ。

 第1試合:中京大中京 5-6 報徳学園

 報徳は2回表に1アウトからヒットで出塁した5番が堂林の暴投で2塁に
進み6番のタイムリーで先制すると、その裏に中京もエラーで出塁した
6番を7番の2ベースで還し すかさず同点に追い付く。 

 3回に中京は1アウトから2つの四死球で1・2塁から4番の2ベースで1点を
勝ち越すと、報徳も4回に先頭の4番が死球で出塁し 6番の2ベースで追い
付くとヒットと四球で満塁から9番の内野ゴロで3-2と逆転し 更に5回にも
1アウト2塁から4番のタイムリーで4-2とする。

  ところが中京は その裏2アウトから3番以下が3ベース・2ベース・タイム
リーで2点を挙げて追い付くと、6回には2本の2ベースで5-4と逆転する。

 6回以降立ち直った堂林に1安打に抑えられていた報徳は9回に先頭の
8番のPHがヒットで出塁すると1アウト後1番が歩いて1・2塁とし2アウト2・3
塁から3番が死球で満塁。
 ここで4番がレフトへ2点タイムリーを放ち土壇場で逆転。

 その裏1アウトから内野安打のランナーを出すが、後続を断ち優勝した
02年以来のベスト4進出となった。

 中京の堂林は今大会できのいい回と悪い回がハッキリしている。
 2・4・5回と点を取られて以外の回は ほぼ3人で終わらせているので特に
9回には先頭打者からヒットを打たれた後に急に制球を乱しピンチを
広げてしまった。

 とはいえ中京打線は5回以外に得点した回は2回1アウト2塁、3回1アウト
2・3塁、6回ノーアウト2塁と追加点を挙げられるシチュエーションだった。
 ここで追加点を挙げていれば、いくら‘逆転の報徳’と言えども逃げ切れた
のではないかと思う。

 第2試合:清峰 8-2 箕島

 先取点を取りたい箕島が先攻を取ったと思われる この試合。

 2回まで両チームともランナーを出すが併殺や盗塁失敗などで得点でき
ない。
 3回裏の清峰はヒットで出塁した8番を2塁に置いて1番のタイムリーで
先制すると4回は相手ショートのエラーで、5回は中継ミスで1点づつ追加し
3-0とする。

  反撃したい箕島は今村の前に5回以外は毎回ランナーを出しながら盗塁
失敗や牽制アウトなどでチャンスを広げられず。  

 清峰は7回にも相手ミスで4点目を挙げると8回には暴投で5-0とすると、
更に死球と3安打を集中して この回一挙に4点を取り8-0となった。 

 箕島は9回に代わった中野を攻め相手ミスに乗じて2点を返すが、最後は
併殺で試合終了。

 終わってみれば自力の差という言葉しか浮かばない。
 エラーや牽制アウト、走塁ミスなどは お互いにあるのだが、箕島のミスは
失点に直結してしまった。
 かつての箕島なら逆になっていたと思うのだが、やはりこれも時代の流れ
なのかもしれない。

  Sファイナルの見どころは、今大会まだ無失点の清峰・今村対報徳打線
だろう。 

コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
報徳、清峰ベスト4 (さくらい)
2009-03-31 06:54:59
中京ー報徳、好試合でしたね。最後のチャンスに
4番が仕事をしました。6回裏、1点勝ち越した
場面、打者走者を3塁でアウトにした中継プレー
見事でした。逆に中京は無理に3塁までいかなくても
いい場面でした。中京の3、4番の打撃、
素晴らしかったですね。
清峰ー箕島、地力の差はどうしようも無かったか。
清峰を本命と見ていますが?


 
 
 
エースで4番は厳しい (こーじ)
2009-03-31 23:29:23
>さくらい様
 やはり中京のようにエースで4番はかなり負担がかかるようですね。
 報徳との差は、2番手を使えたかどうかかもしれません。

 この分でいけば清峰-花巻東になりますかね。
 でも報徳も侮れません。
 
 
 
21世紀という時代を実感します (なにわのヒバゴン)
2009-04-01 00:08:13
さくらい さん

こんにちは。私も清峰の快勝に、清峰と箕島の現状をはっきり知らされた思いがしました。箕島ファンとしては「昭和は遠くなりにけり…」と心がセピア色に包まれましたね。相撲で言えば横綱間近の清峰が、名誉横綱の箕島を一蹴したというところでしょうか?箕島、次の目標は84年以来遠ざかる夏の甲子園。和歌山の大横綱、智弁和歌山が相変わらず強いですが、何とか復活への扉をこじ開けて欲しいと願っています

報徳は今世紀に入っても「逆転の報徳」の伝統が息づいているのが甲子園のファンとして素直に嬉しいです。それにしても長~く全国制覇から遠ざかる中京に優勝旗が凱旋するのはいつの日か‥☆
 
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