多くの作曲を手がけると

　今月に入って水曜日毎にBSプレミアムでゴッドファザーがOAさ
れていたのだが、劇伴はニーノ・ロータで愛のテーマなど耳に残る
曲が多い一方で‘どこかで聞いた曲だな’と思っていたらアラン・
ドロンの太陽がいっぱいのメインに似ていた。

　ニーノ・ロータといえば太陽がいっぱいの他にロミオとジュリエ
ットやワーテルローにナイル殺人事件を担当しているほかに、10バ
ンクーバー五輪の男子フィギュアスケートで銅メダルを獲得した高
橋大輔がフリーで使用した‘道’も氏が作っていたようで哀愁溢れる
曲調は一度聴いたら耳に残る特徴がある。

　多くの曲を担当する作曲家の劇伴などを聴いていると、やはり似
たような曲調が多く誰が作ったか分かるケースが多々ある。

　例えばゴジラなどの特撮作品系を多く担当している伊福部昭の劇
伴は流用曲が多く例えばゴジラのメインタイトルは48年の社長と女
店員が流用されていただけでなくゴジラが暴れ回るゴジラの脅威は
54年の佐久間ダム第1部で使われており、怪獣総進撃マーチは王将で
スーパーXⅢのテーマは56年の鬼火、フランケンシュタインやサンダ
のテーマは62年の鯨神でドゴラ殲滅作戦は65年の徳川家康や奇巌城
の冒険など。

　TV版になると何といっても劇伴王・菊池俊輔が数多くのドラマや
特撮にアニメ作品などを担当しているので似たような劇伴が多過ぎ
るぐらいだが、不思議と‘手抜きしやがって’などといった不粋な声は
一切聞かれないばかりか‘菊池節’といって似たような曲が出て来るの
を楽しみにしているぐらい。

　これはシンガーソングライターの歌でも然りで、やはり多くの曲
を作っていると曲調などは似てきてしまうため1度聴くと誰が作っ
たか分かるし‘あれだけの数を作れば似た曲があるのは当たり前’と
ファンも納得しているわけである。