

師匠「ドッペルゲンガーっていうのは、
人の思念体で出来ている謂わば
もう一人の自分ってところかな

透明「思念体

ことですか

流奈「・・・思念体ってことは、生霊に近いって
ことになるのかな~

師匠「まあ、確かに生霊と同じ構成ではあるけど
生霊とは比べものにならないほどの
質量の念塊って言った方がわかりやすい
かもしれないね

瑠璃「それじゃ~、さっきの塊も・・・。」
円「ま、まってよ

人の思念体なら、記憶構成がしっかり
してるんじゃないの

師匠「まあ、基本的にはそうだね

ドッペルゲンガーは、自分を投影している分
基本となる姿は記憶の中にある自分自身が
その姿として存在する

美莉「それじゃ、さっきのは・・・

師匠「さっきのドッペルゲンガーは、お前達みんなの
思念体

恐れの形が集まってあの形になったってことだよ

まあ、皆何に恐れていたのかハッキリしなかったから、
ただ単に闇の塊が構成しちゃったんだろうけど

昴「・・・でも、思念体なのに身体に直接攻撃が
当たったのは・・・

師匠「あははっ

密度の濃い念の塊なら直接人に触れること
くらい出来るよ

ただ、さっきの攻撃は、自分が自分の思念に
攻撃したことになるから、どちらかというと
自分の攻撃の何%かが、跳ね返ってきたに
過ぎないんじゃないかな

透明「それで力が吸収されてゆく感じがしたのか


陣「・・・・何となくわかってきたけど・・・
どうして自分の思念なのに抑えられなかったんだ

師匠「それは、お前達の慢心そのものだよ

自分はこいつを抑えられる

ってな感じで思っていても思念体の方は、
抑えきれないって思念が働く

そのうち自分自身ももしかしたら
抑えきれないんじゃないか


こんなやり取りでは、思念自体を抑えきることは
不可能だよ

怜「・・・しつも~ん・・・

自分が抑えるって考えてるのに・・・
どうして思念の方は逆に働くの

師匠「おお~っ


透明「


師匠「それは、この場所が原因だ

円「無法地帯

師匠「いやいや


昴「


師匠「お前達がこの山に来たときの印象って
どんな感じだった

透明「えっ

流奈「う~ん・・・聖域って感じが良くわかったような

瑠璃「確かに、聖域を感じた~

師匠「それじゃ~、もともと聖域って何かわかるか

美莉「えっ


円「う~~~ん

強い場所ってことかな~


師匠「まあ、当たらずとも遠からずってところか

もともと聖域っていうのは、何ものにも
侵されない、染められない場所を言うんだ

その中でも、光の気質が強い場所を聖域と
呼んでいる


強い白は他の色が入ってきても薄められ
白が重なれば重なるほどその白さを増してゆく

でも、ここで疑問が出ないか

何ものにも侵されない、染められないといえば
白や光以外にも存在しない

透明「・・・黒と闇・・・。」
師匠「その通り~

前にお前達にも教えたことがあると思うが、
自然の摂理には、必ずバランスが存在する

光があれば闇もある

存在することが大切だって

陣「うん


師匠「そもそも光や陽の気が強い場所というのは、
正しい方向を絶対的なルールのなかで
正しい方向に導ける場所という意味が
あるんだ

それじゃ~逆に、闇や陰の気が強い場所と
言うのは

昴「正しい方向を絶対的なルールのなかで
逆の方向に導く・・・。」
師匠「大正解

怜「・・・ってことは・・・。」
瑠璃「私達のいた場所って、闇や陰の気が強い場所


美莉「想いも行動も逆に出るってこと

師匠「そういうこと


もちろん聖域の側に淀溜り(よどだまり)と呼ばれる
場所が存在するってことだ

そしてこの場所

染められる場所

存在する

保ちながら存在することで、自然の摂理は整って
いるんだよ

まあ要するにお前達は、必死に恐れを抱く自分の
念を抑えようと闇のテリトリーの中で頑張った

でもその結果

外へ外へと排出され、ドッペルゲンガーとして
構成されたというわけだ

この場所だからこその現象ではあるんだけどな

自然の摂理と人の成り立ち

大切な教えが続く・・・。
次回ファイナル

皆さんの中で何かが得られれば嬉しいな

続く・・・。
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