

井土「・・・確かに、僕はリストラされた
理由を考えるのを、やめていました
理由を考えるのを、やめていました

もちろん、発作が出てしまうかもしれないと
怖い気持ちもありましたが、見えない答えを
考えても、答えなんて出てきませんから・・・。
考えても、答えなんて出てきませんから・・・。
でも、気がついたら、考えているんです

答えなんて分からないのに・・・悪いこと
ばかり考えて・・・
」

透明「それが普通ですよ

でもね
見えない答えだからこそ、人間は
知りたいんです

知りたいんです

答えが無いというのは、とても不安なこと
ですからね
ですからね

井土さんは、何故、人間に想像力という
ものがあるのか
考えたことありますか
」
ものがあるのか


井土「えっ
想像力ですか




・・・・考えたこと・・・ないです・・・
」

透明「私はこう思うんです

想像力というのは、とても優しい力なんだと
」

井土「優しい力・・・。」
透明「想像することは、紛れもない自分自身の真実です

想像力も良くも悪くも想像することはできますが

自分という人間を表現するのに、これほど素晴らしい
能力は無いと思います

今の世界も、沢山の人たちが想像し、作り出してきた
真実です
」
真実です

現実は、時として過酷な答えを導き出す

もちろん、その答えも真実であり、乗り越えて
行かなければならないモノでもある・・・

しかし、乗り越える力が無い場合は、どうだろう

私は、乗り越える力がない時は、無理をして過酷な現実と
向き合う必要はないと考えていた

それは、鬱病になって初めて気づいたこと・・・。
現実と闘い続けた結果が、もたらしたモノと正体

過酷な現実と闘えない時は、一度立ち止まり
新たな自分を想像すること

過酷な現実は、いつか乗り越えなければならないが、
それは、新たな自分が創造されてからでも
良いのかもしれない・・・。
井土「先生
・・・答えを一緒に出して

くれませんか
」

透明「もちろん
そのつもりです


最高の答えを出して、そのことに一度
ピリオドを打ちましょう

そうすれば、きっとパニック障害も
徐々におさまって行きますから
」

井土「はい
」

私は、井土さんの覚悟を感じ、もっていた
紙を差し出す

井土「これは
」

透明「今から、私と答えを出したときに、
その答えを書いて欲しいんです

文字には、不思議な力があります

そこに書かれた文字は、きっと新しい井土さんを
作り出す、大切な宝物になると思います
」

井土「わかりました
」

透明「それじゃ~、早速答えを導きましょう

もちろん、ゆっくりでいいですからね

辛くなったら、休憩しますから言ってくださいね
」

井土「はい
」

透明「先ずは、リストラされた理由として
会社の考えを固めて行きましょう

これは、あくまでも会社の都合です

例えば、不況
これが今回の理由でしたよね
」


井土「はい
」

透明「でも、結果
辞めさせられたのは井土さんだけ


しかし、こういう考えもあります

他にもリストラされる予定だった人は
沢山いたが、その人達は何とか会社を
辞めさせられないように、試行錯誤して
辞めなかった
しかし、井土さんは、会社のことを考え
自ら会社を辞める決心をし退社した
どうでしょう
」
沢山いたが、その人達は何とか会社を
辞めさせられないように、試行錯誤して
辞めなかった

しかし、井土さんは、会社のことを考え
自ら会社を辞める決心をし退社した

どうでしょう

井土「そ、そこまでポジティブには・・・
」

透明「そうですか
何か、井土さんが会社を救った

みたいで格好いいですよ
」

井土「あははははっ
」


透明「それじゃ~、こう言うのは
」

井土「
」

透明「会社は、才能のある人だけをリストラした
それは、他でもやっていける可能性をもった
人だったからだった
」

それは、他でもやっていける可能性をもった
人だったからだった

井土「そ、そこまでは
それに、それって会社に


メリットないじゃないですか~
」


透明「いやいや
もしかしたら自分の会社には

もったいない
自分たちがその才能を
潰してしまうと恐れたからかもしれませんよ
」

潰してしまうと恐れたからかもしれませんよ

井土「あははっ
凄い想像力ですね
」


透明「う~ん・・・それじゃ~こう言うのは
」

私は、ありとあらゆるポジティブな想像を
井土さんにぶつけてみる

徐々にではあるが、気持ちも緩んできたように感じた

透明「それじゃ~、そろそろ井土さんの番
ですよ
」

井土「あははっ
そうですよね・・・。

それじゃ~、会社は本当に不況で、
このままだと、社員を不幸にしてしまうと
思って、リストラを決断した・・・。
でも、辞めてくれる人がいなくて、
言えば辞めてくれると思った僕にリストラを
宣告した・・・。
実は会社は、僕の将来を考えてくれていて、
やもなくリストラを・・・あれっ
このままだと、社員を不幸にしてしまうと
思って、リストラを決断した・・・。
でも、辞めてくれる人がいなくて、
言えば辞めてくれると思った僕にリストラを
宣告した・・・。
実は会社は、僕の将来を考えてくれていて、
やもなくリストラを・・・あれっ

・・・な、なんで・・・おかしいな
」

井土さんの目から涙が次々とこぼれ落ちる・・・。
井土さんが信じたい答え・・・それがやっと
出てきたのだ

透明「それ
良いですね~


きっと、それが答えですよ

それで行きましょう
」

私は無理矢理、井土さんにペンをもたせ、
いま言った理由を書かせる・・・

よし
次は、井土さんの気持ちを救わなきゃ 


続く ・・・。







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