温泉におんねん ・17
しばらくして・・・。
主人「す、すみません・・・取り乱したりして」
透明「良いんですよ
それよりも、ひとつ聞いておきたいことが
あるのですが」
あるのですが」
主人「はい何でしょう」
透明「ご主人は、霊感を制御できるのですか」
主人「あっほ、本当に恥ずかしい程度なのですが
子供の頃に、この近くにあるお寺の先代の住職に、
教えてもらったことがあるのです」
透明「そうだったのですか」
主人「私が小さい頃は、霊が視えるだけで、
変人扱いだったので、父も母も私を全否定で・・・。」
透明「ぞくっ (んっなんだ)」
主人「そんな時、お寺で遊んでいた時に、住職と話す
機会があって・・・住職だけが信じてくれたんです
それから、住職がお亡くなりになるまでは、
毎日、色々な練習をさせてもらったので、
少しだけですが、自分で制御できるようになったんです
住職が言うには、私が大人になるにつれて、
この能力も閉じて行くと言っていたのですが・・・。」
この能力も閉じて行くと言っていたのですが・・・。」
なるほどな~・・・霊感が閉じない理由は、鬼子母神様か
通常の霊感では、神仏まで視ることはできないが、
そこに定期的におわす以上は、霊的な干渉は強いはず・・・。
そのせいで、常に感が刺激され、閉じなくなっていると
考えた方が良いかもな
透明「そうだったのですねでも、その住職さんが
いらしてよかった
霊感が暴走すれば、霊障を受ける確率が強く
なりますからね」
主人「先生この霊感と子作りができないことは、
関係しているということでしょうか」
関係しているということでしょうか」
透明「いえいえ念の為、聞かせていただいただけなので、
気になさらないでください
先程、温泉でお会いした時に、ご主人が突然現れた
ように感じたので、確かめておきたかっただけなんです」
主人「あっし、失礼しました
あの時は、湯けむりが凄くて、奥に誰かいる気がしたので、
念の為、霊がいるのかどうか
確かめようと・・・。」
透明「なるほどそれで、突然気配が強くなったわけだったんですね」
主人「す、すみません
でも、先生は、相手が感を持っているのが分かるんですね」
透明「あははっこんな仕事をしていると、身の危険に晒される
こともあるので・・・ただ、臆病なだけかもしれませんけどね」
こともあるので・・・ただ、臆病なだけかもしれませんけどね」
主人「あっそう言えば、旅館に何人か霊が滞在していますが、
彼らは・・・」
透明「大丈夫です彼らは、この旅館を愛している人ばかりで、
悪さをすることはないでしょう
もちろん、ご主人に影響を及ぼしていることもありません」
主人「そうですか安心しました」
透明「ところで、矢継ぎ早に聞いてしまって申し訳ないのですが、
もう一つお聞きしても良いですか」
主人「はい」
透明「ご主人のご両親は・・・・。」
主人「・・・・父は、3年前に亡くなりましたが、
母は、まだ健在です」
まだ健在・・・・何だろう
少し棘がある気がするが・・・・。
透明「それでは、お母様は今でも旅館に」
主人「いいえたまには来ますが、今は仕事はさせていません」
透明「そ、そうですか
そのお母様なのですが、怨念のことを凄く気になさっていた
ような話をきいているのですが、その当時、何かあったのですか」
主人「・・・・実は、母はその当時、父と上手くいっていなくて・・・。
そのことで、旅館の前の主人が自殺したことを聞き、
家がギクシャクしているのは、その主人の怨念だと・・・。
はぁ~・・・今考えれば、何かのせいにしているのは、
私も同じですね・・・でも、私が霊感のことで相談した時は、
あれほど拒絶していたのに・・・その上、妻は毎日のように
母から怨念の話を聞かされ、洗脳されてしまっているようにも
感じます・・・・本当に・・・・。」
母から怨念の話を聞かされ、洗脳されてしまっているようにも
感じます・・・・本当に・・・・。」
なるほど・・・無関係な話ではなさそうだな・・・
続く・・・。
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