

あれから一ヶ月・・・私に話しかける者は
ほとんど居なくなっていた・・・それと同時に、
ほとんど居なくなっていた・・・それと同時に、
村には流行り病が流行・・・弱り目に祟り目とは
このことであった・・・。
兵助「大丈夫か
」

雪乃「うん
・・・兵助は
寝てないんじゃない
」




兵助「まあ、薬が足りないからな

新しい症状の病は、何が効くのかが、
わからないから、仕方がないよ
」
わからないから、仕方がないよ

雪乃「兵助は、偉いね・・・。」
兵助「そんなことは
」

雪乃「ううん
偉いよ


私なんか・・・人の眼が怖くて、毎日
震えているだけ・・・。
震えているだけ・・・。
私も、何か手伝えれば良いのだけど・・・
」

兵助「・・・いや
お前は、まだ人前に出ないほうがいい


人の噂もなんとやらだ

もう少しおとなしくしていればきっと・・・。」
雪乃「でも・・・私は・・・
」

兵助「・・・・・わかった
一度、僧正様に相談して
みるから、待ってろ
」

みるから、待ってろ

雪乃「天岱様に
」

兵助「ああ
師匠なら、きっと良い案を与えてくれる

と思うから
」

雪乃「・・・う、うん・・・。」
兵助は、いつも私を気づかってくれていた

でも、その心が私には痛かった・・・

後日、天岱様が山から降りてきてくれた

僧正「雪乃・・・息災だったか
」


雪乃「はい
」

僧正「なかなか、来ることができず、すまなんだな
」

雪乃「いいえ
天岱様がお忙しいのは、兵助から

聞いていましたから・・・。」
僧正「そうか・・・そうか・・・。」
天岱様は、何かを言おうとしているが、
切り出せないでいた・・・。
天岱様が、私としばらく距離をおいていたのは、
忙しいだけではない・・・それは、私が一番よく
わかっていた

雪乃「天岱様
話を聞いていただいても良いですか
」


僧正「お、おお
なんじゃ、雪乃
」


雪乃「今からお話するのは、私の身の振り方です
」

僧正「
」

雪乃「私は・・・穢れた身です・・・。
ですから、もう、神事を行うことができません
」

僧正「お主・・・わかって・・・
」

雪乃「はい
」

天岱様が私と会わないでくれた理由・・・それは、お立場上、
穢れてしまった私をいつまでも、ここに置いておけない
穢れてしまった私をいつまでも、ここに置いておけない

つまり、引導を渡さなければならない身であることだと
私は薄々気づいていた・・・。
僧正「雪乃・・・どうじゃ

一度、村を離れてみんか
」

雪乃「村を・・・。」
僧正「そうじゃ
ここには、もうお前を縛るものは
何もない

何もない

儂の知り合いに、小さいが問屋をやっている者がおる

そこで、奉公しながら、普通の暮らしをしてみんか
」

雪乃「天岱様・・・私は・・・。」
次回、運命を分ける答えを伝えます ・・・。
続く・・・。







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