

それからの私は、色々な噂が独り歩きをはじめ、
仕事が次から次へと引っ切り無しの状態となり、
毎日が痛みと苦しみとの戦いになっていった

しかし、父の「もう少しだけ・・・。」という
言葉に励まされたことで、自分が限界までは、
頑張ることを決め、それと同時に初めて自分の力を
強めることを望んでいた

それから2年の歳月が経った・・・

兵助は、薬師として多方面に足を伸ばすことを
強いられることが多くなり、三ヶ月、半年と
帰って来られない日が続く

その代わりといっては何だが、新たな薬師が
私の身の回りの世話をしてくれていた・・・。
そんな中・・・。
「ホ~ゥ
ホ~ゥ
」


病の治療薬を作るため、新たな病と戦っている中、
ふと、社の外に何かがいる気配がする・・・。
雪乃「(こんな夜更けに・・・。) 誰
」

「う~ん・・・う~ん・・・ 。」
病人
何か、苦しそう・・・。


雪乃「どうされたのですか
」

「腹が・・・腹が・・・。」
雪乃「腹が痛いのですか
」

「苦しい・・・助けて・・・戸を開けてくれ~
」

雪乃「すみません
・・・私は今、病と戦っております


あなたにも伝染るかもしれない
・・・戸を開ける

のは良いのですが、中には入れることは・・・。」
「そ、そんな嘘をつかなくても・・・何もしませんから
助けてください・・・。」
助けてください・・・。」
弱々しい声が、さらに弱々しくなる・・・。
私は熱のある中、慌てて扉を開こうと駆け寄る

雪乃「良いですか
本当に開けますが、決して中には
入らないでください
」

入らないでください

「うううっ・・・助けて・・・。」
雪乃「や、約束してください
」

「わ、わかった・・・約束・・・する・・・。」
私は、その約束の言葉を聞いて、すぐに閂を外し、
戸を開く ・・・。
戸を開く ・・・。
続く ・・・。







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