異界の門を探せ・１１

異界の門を探せ・１１


あ～あ・・・明らかに挙動がおかしい

異世界の門となり得ることを伝えた途端、

柏田くんの目が泳ぎまくって、地球一周

してきそうな勢いだよ

その上、隠そうとしてはいるけど、完全に

顔から喜びがあふれだしてるんだよなぁ～


柏田「そ、それは～

　　　たいへ～ん～です～っはい～」


抑えながら話してるせいか、完全に

ヤスコさんのネタになってますけど


透明「あははっ・・・柏田くん

　　　変に我慢しなくていいよ」

柏田「えっ良いんですか～～～～っ

　　　これが異世界の門なんですかぁ～

　　　どうやって門になるんですか

　　　何か儀式が必要なんですか

　　　やはり夜ですか夜

　　　満月ですか新月ですか

　　　あ～～～っと門の大きさは

　　　人が通れるんですか

　　　あ、後々・・・」


し、失敗した・・・

解禁するタイミングを間違えたみたいだ

この後１５分ほど、こんな質問攻めが

弾丸のように浴びせられる・・・。


柏田「はぁはぁはぁはぁ・・・」

透明「と、とにかく、そろそろ落ち着こうか」

柏田「は、はい気持ちが溢れすぎて

　　　歯止めが効きませんでした・・・」

透明「あははっ

　　　気持ちはわからなくもないけど・・・

　　　ここからの判断が一番重要だから、

　　　よ～く聞いてほしいんだ」

柏田「」

透明「柏田くんに最初にお願いしたいのは

　　　この骨を後輩くんがどこで拾ったのか

　　　それを調べてもらいたいんだ」

柏田「あれ後輩は異世界に行ったって・・・」

透明「う～んそれがイマイチ繋がらないんだ」

柏田「」

透明「もし後輩くんが異世界に行ったのであれば

　　　こんな何の石かもわからないものだけを

　　　拾って帰ってくるかなぁ」

柏田「えっ、あっ・・・確かに」

透明「これは私の推測なんだけど・・・

　　　後輩くんは異世界に直接行ったのではなく、

　　　異界の門が開いた瞬間にたまたま遭遇

　　　していて、ゲートの中の見知らぬ世界を

　　　目撃したんじゃないなかぁ～

　　　その上で、ゲートが閉まる瞬間に慌てて

　　　手だけを突っ込んで、その場にあった

　　　石を掴んだ

　　　これがこの呪物がこの世界に存在している

　　　経緯だと思うんだ」

柏田「なるほど～～～

　　　確かに自分が異世界行ったら、そんな

　　　ちんけな石だけ拾ってこないですよね」


いや、ちんけって・・・



柏田くんは私の予想を携えて、

またもや後輩くんに電話する



　　　　　　　　　　続く・・・。

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