温泉におんねん！・１０

温泉におんねん ・１０ 

透明「では、一体・・・」

大母「ふむっ透明よお前は何か勘違いを

 　　　しておらぬか 」

透明「えっ」

大母「お前の頭の中を覗かせてもらったが、

　　　お前は、お前の見立てでモノを考えればよい

　　　今まで、この宿の者が雇った術師達は、

　　　原因を探ることが出来んかったから、

　　　体の良い言葉で逃げただけじゃ

　　　馬鹿正直なお前は、先に来た術師達の意見を

　　　考慮しすぎておる

　　　お前はお前の見立てで、お前の出来ることを

 　　　すれば良い 」

透明「・・・・確かに・・・そうですよね

　　　ありがとうございます」

大母「まあ、問題に拍車がかかったのは、

 　　　一番最初に来た、術師のせいではあるがな 」

透明「」

大母「一番最初に来た術師は、確かに能力も高く、

 　　　たまたま、我の逗留日に居合わせてもおる 」

透明「そ、そうなのですか」

大母「その際、その者は我を視て、勝手に想像した

 　　　のじゃろう 

　　　我が祟っておるとな  

　　　その者とは、言葉を交わしてはおらんが、

　　　信仰を捨てないようにだけ、宿の主に伝え、

 　　　この場を去っていったのじゃよ 」

透明「なるほど～・・・そうなると・・・う～む・・・」

大母「お前はどうする

 　　　先の術師達のように、この場を収めて帰るか 」

透明「・・・・お戯れを

　　　私が悩んでいる意味は、もうお解りでしょう」

大母「ははははははっ 

　　　お前は、頼られると嫌とは言えんからのぉ～

　　　しかし、我が逗留している短い間に、ここへ導かれた

　　　ことには、何かの意味があるのだろうよ

 　　　お手並み拝見させてもらうぞ 」

透明「はははっ・・・わかりました

　　　何とかしてみます」

私は、鬼子母神様に深々と頭を下げ、宿の中に戻る

確かに、これだけの繁栄をしていながら、怨念がかかっている

ことは考えられない・・・そう考えれば、やはり問題は、

女将さんとご主人の問題だけになるか・・・・

さ～て、怨念と信じきっている女将さんにどうやって

話したものか・・・う～ん

次回、頭フル回転です 

　　　　　　　　　　　　続く ・・・。

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