遅ればせながら30日マチネの観劇記です。さすが土日?さすがエリザ?……久々に(笑)混み混みの帝劇、トイレも長蛇の列でした

今回のお席はH列サブセン

全体も見渡せるし、キャストの方々の表情もそれなりに見えるのでオペラはいらないし。←がん見したい場合

は別ですが

でもね~~このお席からのアングル、、、じいの閣下を一番たくさん見ていたアングルだったので、いろいろと思い出しちゃったんですよね~~そして見えるはずのない幻影が。。。特に2幕はズド~~ンと来ちゃいましたわ

もう降臨してほしくはないけど(相反する思いがひしめき合っているホンネは理解していただけるかと

)胸がキュ~~ンと……まさに初恋の味って感じ
全体的には前回観た時の方がまとまってる感じがしました。特に目立ってバラバラしてるってわけじゃないんだけど、何て言うのかな~~心に残らないというか

各々がそつなくこなしているんだけど、ちゃんと絡んでないような感じでしたね~~

それに、どんなエリザにしたいのかも??だったし。いろんな解釈があると思うんですよ……恋愛色が強いとか、オリジナルに近い抽象的な世界観とか、あるいはもっと違う方向性とか。。。それが定まってなくて、キャストによっては自身がやりたいのでは?と思っていることとは逆になってたり(特にトート閣下が

)どんな風に演じたいのか意味不明になっていたり……さすがに中日→博多座を経ての帝劇なので、この段階でこんな状態はいかがなものかと思ってしまいました。今は課題山積でも明るい兆候が感じられるような「何か」が垣間見られたなら。。。
以下、キャスト感想です。
涼風シシィ:
歌はもう1人のシシィより安心して聞いていられます……が、違和感ありすぎ~~

地声とファルセットの切り替えがうまくできていないので、高い声で歌ってるかと思ったらいきなり低い声になって舞台に没入できなくて

歌の技術云々じゃなくて、その場面でのシシィの立場や気持ちを感じて声を出していないのでは?と思ってしまいました。最初の「パパみたいになりたい」は、ヅカ版に近い可憐な雰囲気なのかな~~と思って見ていたら、いきなり大人っぽい声になるし、「あなたが側にいれば」も同様

声だけじゃないんですよね~~仕草も

シシィとして振る舞っているというよりは、歌が第一で動きは演出通りにやりました

って段取りっぽい感じがして。。。「最後のダンス」の後にフランツに抱きつくところもシシィの気持ちはどっかにいっちゃってるし。で、、、結局、決定的なダメダメ部分はないんだけど(じい的には役として舞台に立ってないこと自体受けつけないんだけど

)観終わった後に何も残らない……ん?結局シシィの生き方は何だったの?って。。。スミマセン

激辛です

う~~ん……まだ朝海シシィの方が良いかな~~雰囲気&演じ方は、ね
武田トート:
中日では笑い転げそうなのを堪え忍んで(笑)観てましたが、今回は……まぁそれなりに

いや、言いたいことはたくさん。最後のシーンとか、、、ジャイアン


とまでは言わないけど(言ってる?)アノ声で「今~~こそ~~お前を~~黄泉の~~世界へ~」と迎えに来られたら……じいなら絶対に速攻“この世”に戻ります

それかトートダンサーの方を激しく希望

あと、、、ハッキリ言っちゃいますが破綻してました



雑誌のインタ等々を読んでると、2年前の彼の初演の時に拘っていた「死の邪悪さ」、今回はそれも踏まえつつ死の愛?誘惑?みたいなのも大事にしたい、でも自分の拘りも出していきたいみたいなことを言ってたんですが、1幕は完全にシシィに恋いこがれる黄泉の国の放蕩息子、じゃなくて“いちおう”帝王。。。「愛と死の輪舞」の時のビビビッ


のところは思いっきり恋に落ちたのが分かるんですわ。でも、2幕はシシィへの愛ゆえに、というよりはどちらかというとウィーン版に近い雰囲気なんですわ。ラストシーンもシシィへの愛は……悩みますねぇ

最初と最後で完全にズレてるから観ている方は大混乱

ウィーン→日本に持ってきた時に生じた「矛盾」が出ちゃったな~って
あとね~~所々で彷彿させるじいの閣下の仕草。衣装のせいもあると思うんだけど……でも、どんなに色気を出そうとしても(本人はその気はないのかもしれないけど)全く心動かされないし、萌えません

っていうか、むせかえるような独特のあの雰囲気はちょっとやそっとじゃ出せませんから

正直ちょいとムカッと感じる部分も無きにも非ず


武田君にしか出せないモノっていうのがあると思うんですよね~~それが観たい
綜馬フランツ:
1幕の若い陛下はめちゃめちゃ可愛かった~~

特にお見合いの話が出た時に焦ってる姿とか、バートイシュルで最初からシシィだけしか見ていないところとか、初々しいのが凄く伝わってきて……なのに、シシィから「自~~由に~~生きられるなら~~」と言われた時に一瞬にして顔が曇る。。。そこで周りの空気もガラリと変えてしまうところは素晴しかったです

ただ、2幕は禅フランツの方が感情移入できるかな~~綜馬フランツも良いし好きですよ

でも、「愛している」「君が必要だ」@夜のボート、じいは禅フランツじゃないと泣けないんです
寿ゾフィー:
力強い皇太后様

秘められた本心はもちろん感じるんだけど、強く~厳しく~冷酷に表舞台の頂点で国を取り仕切る神々しい&艶やかな姿が強烈に表われていたように感じました。思わず「カッコイイ~~」なんて

ま、関わると厄介そうなので身内とか絶対いてほしくないですけど