じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

内野さんメモ

10/14~26 芭蕉通夜舟 東京公演
 ≪地方公演≫
  10/29 群馬 11/2 宮城 11/12 岩手 11/16 兵庫 11/17 丹波篠山 11/23~24 名古屋 11/30 大阪

? はれ予報11月号
10/28 Numero TOKYO12月号(扶桑社)
11/1 CINEMA SQUARE vol.150(日之出出版)
   朝日新聞夕刊
   朝日生命生活情報誌「SANSAN」
11/7 映画「アングリースクワッド」完成披露上映会
11/22 映画「アングリースクワッド」公開

【2025年】
2月 WOWOW ドラマW「ゴールドサンセット」放送

イリアス 4回目

2010-09-18 23:52:30 | 観劇記
あまりに大打撃すぎた聖誕祭観劇から2日……本日のソワレを観てきました実はじい、聖誕祭辺りから絶不調食べた端からリバースして何も食べられない状態に陥りまして、、、心はしっかりしていると思ったんですけどね~~体は正直でした日にち的に考えて、やっぱり原因は明らか。全くっでも、自分の体が辛いよりも浮かぶのは内野さんの心配ばかり……つくづくバカだよ~~と「双方」に

でも、今日実際に板の上の内野さん、そして目の前に確かに存在しているアキレウスのオーラを浴びて体調は上向きに……傷つけるのも癒すのも貴方しかいないのよ~~内野さんやっぱりかなり堪えていらっしゃるのかな~~頬から首まわりにかけてかなりこけていらっしゃいました。あの顎のラインがくっきり……色っぽさを感じるのがかえって痛々しくて胸板辺りも落ちているような初日の頃に比べてユルユルしてるように見えたのは気のせいなら良いんだけど。。。でも、その分細かい表現が際立っていたのは本当に本当に素晴らしかったですやっぱりテンション上げ上げだった16日よりは落ち着いてて……あ、これは全体にも言えること。1幕の怒りの迫力は16日の方が上。あれを観ちゃってるとちょっと今日のは物足りない、みたいなでもね~~事情が事情なわけであれを素直に良いとは手放しで讃えたくはないし(爆!)そういう意味では今日の公演の方が良かったと言えるような気も。

今日は……フフフスペシャル観劇日だったんですぅ~~下手側最前列やっぱり下手側は柱がネックだな~~しかも他の登場人物が被りまくり今日のじい的問題の人物はアガメムノンでした。特に1幕ラストのコロスさんたちと作り出すアキレウスの黄金の隊列!アガメムノンのせいで見えなかったよぉ木場さんの意地悪っ(笑)……失礼しましたま、そうは言ってもアキレウスの立ち位置が多い場所なのでかぶりつきで堪能させていただきました1幕の竪琴はやっぱり“エアー”っぽいです確かに舞台奥に座っている時はそっち方向から音が聞こえていたので弾いていらっしゃると思うのですが、目の前の時は音楽担当エリアの方から聞こえていたのでそして横顔が素敵でした。悔しいけどうっとりでもね~~オデュッセウスが参戦依頼の交渉に来た時の空気感にはビックリ!イリアスって、ギリシア側=赤、トロイア側=青の衣装になっているのですが、これは戦いモードの人間性が現れている時だと思うんですよね~~なので、2幕のプリアモスが白い布を纏ってアキレウスに会いに行くところでも言えるんだけど、1幕のこの場面でアキレウスが白い服を着ているのは一人の人間として誰しも持っているであろう「人間的」「人間性」の部分が色濃く現れているんじゃないかなぁ~と思ったんですわ。アキレウスが「トロイアとの戦いで得た栄光は何の意味も持たない。奪った命も決して自分のものにはならない」と言うところがあるけど、自分の運命を知るアキレウスだからこそ言えることであり、これぞまさに今の世界にも通じる戦いの本質を言い当てている……言ってみれば極めて人間的で真っ当な考え。それが内野アキレウスから言葉以上の空気でビシバシこちらに伝わっているところがただただ凄くてね~~しかもそれでいて、だから戦うのを止めるかといえば、戦場を去る苦悩も別のところで語っている、、、その性が何とも哀しくて愛おしくて。。。←その姿を見て本心を見透かすように見ていたアガメムノンにも目を奪われ……贅沢すぎる舞台あと、、、2回目以降の観劇でじいツボに入っているのがパトロクロスがとどめを刺される場面。ヘクトルが視線を感じた先にアキレウスの戦車に繋がれた馬がいるというので、船上で待つアキレウス→立ち上がってヘクトルの方を見る、、、本当にジッと見透かすように見つめる馬の姿が見える。もうぅ~~どうしてこんな雰囲気を出せるのよ!素晴らしい役者力に触れるごとに泣けてしまうじゃないの~~

どちらかといえば大注目なのは2幕。何もかもが素敵すぎて非日常の世界へ一直線ヘクトルとの戦いは公演を経る毎に激しさ内野アキレウスがヘクトルを追い詰めて追い詰めて、いよいよ手を下すという時の上から目線の超残酷な表情!こういう“いたぶり系”の視線は堪らん~~って、Mか?自分でもそこに残酷さが醸し出す色気っていうのかな~~戦う人間の美しさを感じましたね~~しかもヘクトルな池内君の表情がこれまた素晴らしい!アキレウスに剣を突き付けられ今まさに運命が来たことを悟る時の表情、、、諦め、意地、達観、哀れみ、死に行く英雄の本心に触れたようで

そして最大の見せ場プリアモスとアキレウスの対話。もうね~~まさに目の前で繰り広げられる役者と役者の真剣勝負。がん見ですわ~~あ、平さんには申し訳なかったけど魂の篭った言葉だけ耳に……じいの心はそれを受け止めるアキレウスに集中最初は手の甲に口づけをしたプリアモスに唖然。ちょっと動揺が見え隠れした表情だったけど、プリアモスの息子たちの話の時は両手をギュッと結んで怒りに満ちているけと、アキレウスの父親の話をプリアモスが出した辺りから緩み始めるんですよね~~でもズバリなところを触れられたのか、息遣いが荒くなるというか……まるで直球で親に指摘された子供のような感じ。その早くて深い呼吸が目の前で繰り広げられるから、じいもそれに合わせて……ってか、無理矢理引きずり込まれて一緒に呼吸させられているという、、、そのくらいわしづかみなのよね~~ただ、アキレウスが自身の運命を話すところは親に対する物言いな雰囲気ではないように感じました、じいの勝手見解ですがむしろ本当の親には言えない本心を、他人…ってか敵だけど、それゆえにさらけ出せる本音を感じたんですよね~~アキレウスの言葉に。同じ大切な人を失った悲しみや喪失感、怒りがあるからこそアキレウスは語り合え、ぶつかり合え、触れ合えたのではないかとでも、それでいて結局は戦いを止めることはなくトロイアは滅びる……矛盾しているように見えるかもしれないけど、じいには凄く自然な流れでしたね~~それが戦い、それが人間。そこのところをアキレウスの醸し出すオーラが伝えていて……完全に包まれましたね~~そのオーラが観ていて纏わり付く感覚、、、これぞ快感

舞台全体も進化/深化してました。あらゆる口から語られる情景描写のまとまりや絡み方がパシッと決まってきているので、どんどん想像の世界が膨らんでいくんですよね~~たとえ目の前に登場していなくても、そういう光景を舞台装置や照明、道具で再現していなくても、確かにそこに存在しているしかもイリアスを織り成すテーマがはっきりくっきり伝わるようになってきていると思うんですわ。今日じいが感じたのは「戦い」について。アキレウスはパトロクロスの復讐の為に出陣する時に「(ギリシア軍に家族を殺された)ブリセウスの怒りも自分に向けろ」と言い、アンドロマケは「この戦争で死んだ英雄たちの栄光は褒めたたえられようとも私たちはなおこの戦争を憎む」と言い、コロスたちは「トロイアが滅びてもなおギリシアの人間たちは殺された家族のために復讐する」と言う。あるいはイリアスでよく出てくる休戦。特に最後、ヘクトルの葬儀の為に11日間の休戦になるけどそれはトロイアが滅びるまでの慰みにすぎない。現代でも当てはまる地域はたくさんありますよね~~戦争が「終わった」のではなく「一時停止」しているだけの国や地域ま、じいはここで戦争の善悪云々は語る気はないので割愛しますが、まさに戦いの本質をついているというか……そして、それでも戦うことをやめない人間、たとえ運命を知っていたとしてもそこにある種の甘美な哀しさを感じてしまうんですよね~~

で、、、その「戦い」に、やっぱり内野さんの役者道を重ね合わせてしまうというか……う~~ん内野さんの中にきっとある……よねアキレウス曰く「これからはもう戦いに出ることはないと思うと張り裂けそうになる」そのくらい切っても切り離せない演じることに対する真剣な気持ちがあるんだろうな~と思うと、とにかく心配で心配で今日みたいに空気まで巻き込んで演じられてしまったら……やっぱりこの人じゃないとダメ!という心が沸々と。しかもやっぱりhateな気持ちも混じっていて、、、ものすご~~く深い「内野地獄」に落ちたかもこの愛憎愛と敢えて書きますが、ないまぜの心の行き場はまだ定まっていないみたいです
コメント (8)
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