筆者は経済の観点からも原発の再稼動を目指していますが(事故を受けて原発が経済的ではないと喚く方々が一杯いらっしゃって、明らかに再稼動の邪魔になってきましたが、再稼動が経済的なのは誰の目にも明らかです)、フェードアウトするのではなく、将来的にはリプレースで原発(技術)を維持していくことを目指しています(ですからこの本に注目しました)。前回書きましたが、化石燃料(事実上天然ガス)依存は将来性がないですからね。資源は有限です。一度技術が失われると後で背に腹変えられないと復活させようとしても、非常に難しくなります。これはイギリスの例があります(37p)。北海油田の発見で原発を止めてみてはいいものの、油田が枯渇してきて原発を復活させようとしたら、技術が失われてしまって、結局中国の原発に頼ることになりました。安全保障上問題あるとかで迷走しましたが、結局懸念に目を瞑って中国の原発が建設されることになっています。笑えない話ですが、近視眼的に脱原発を進めれば、日本もいずれそうなるのではないでしょうか?そうなるとこういうふうにおちょくる人も出てきかねません。
核のゴミに関しては陸地から海に向かって斜めに坑道を掘る手法も考えられるようです(42p~43p)。
溶融塩炉の可能性も指摘されています(97p)。検索しましたが、トリウム熔融塩炉が次世代原発として注目されているようです。例えば、トリウム熔融塩炉は未来の原発か?(WIRED 2012.05.03 THU 12:00)>トリウム熔融塩炉を使用すれば、プルトニウムを燃やしながら新たなエネルギーを生み出すことができる・・・核拡散の問題がほとんどないようです。例えばイランなんかもトリウム熔融塩炉にしてくれれば、疑惑は少くなくなりますね。>世界中のほとんどの国で採掘できます。残念ながら日本では採れませんが、実はトリウムは、電気自動車やハイテク機器に欠かせないレアアースに含まれているもので、現在世界中で発掘されているレアアースの副産物としてすでに年間1万トンほどが採掘されています。けれども放射性物質ですから処分に困ってるわけですね。それを利用できるとなると燃料問題はおよそ片付いてしまいます。というのも、年間1万トンのトリウムで100万kWeの原子力発電所を1万基稼働できてしまうからです。・・・日本のアキレス腱資源問題が結構解決してしまうかもしれません。中国もそれを狙って開発しているようです。>爆発要因はありませんから・・・これなら心配性の人も不安解消。>そもそも軽水炉を含めた原子力発電所っていうのは、一種の「化学プラント」であって、本当は電気屋さんではなく、化学の専門家が扱うべきなんです。それはワインバーグもウィグナーも言っていたことで、日本でいち早くトリウム熔融塩炉の可能性に気づいた古川和男先生も言っていたことです。・・・こういう本質的な議論を踏まえて技術開発を進めていければいいんですけどね。まぁいろいろ事情はあったんでしょう。プルトニウムが出ないとか?(トボケ)>熔融塩炉に関して言うと、日本には熔融塩の研究者は他国と比べるとたくさんいますし、黒鉛の専門メーカーもある。そのほか鉄鋼技術や高温融体の研究なども進んでいます。つまり日本がリードできる要素技術はもっているわけですし、それを新しい産業へと発展できるんです。中国が開発に乗り出すというのなら、日本の技術力を生かすいい機会だと思いますよ。本当は原子力研究所などがやるべきなんですが、高速増殖炉と軽水炉の路線が法律で決められちゃってますからね。・・・脱原発は日本とドイツで目立ってますが、世界では別段脱原発ということもなく、途上国を中心に建設は続いています。ビジネスチャンスはあるでしょう。イメージは悪いですが、日本の耐震技術が優れていない訳ないと思いますね。原発だからこそ日本です。多分。>80億とも90億とも言われる膨大な人口増加によるエネルギー需要を賄うための現実的な方策としては、原子力以外にいま有効な手だてはありませんから、その研究・開発を止めるという選択肢はありません。・・・再生可能エネルギーって自然任せですから、本質的にダメで見込みがない電源なんですよね。優れた蓄電器が開発されないとどうしようもないこと確実でしょうが、それも中々難しいのでは?まぁポンとブレイクスルーしてしまう可能性も無くもないでしょうから、いろいろな技術を開発すればいいと思いますが、電気を貯める難しさを考えるとあんまり経済的な話にならないだろうと思います。ただ、資源の節約にはなるでしょうね。それと気候変動問題対策にもなるでしょう。だから(好みではないですが)ビジネスチャンスにならないとは言いません。それは兎も角、トリウム熔融塩炉はもっと真剣に検討してみるべきでしょうね。日本が開発した(先行した)技術を何時の間にか中韓が使って(追いついて)日本の(コスト面から強力な)ライバルとして現れるの類の話はもうたくさんです。
脱原発派の人に声を大にして問いたいのが、再稼動しないことで年間幾ら掛かっているか?です。何でも年間3兆円支払っているとのこと(104p)。原発は建設費は高いですが、燃料費が安いので、ランニングコストが低いんですね(高い金出して買ったハイブリッド車(プリウスとか)を事故起きたとかで眠らせ、燃費が悪い昔の車を運転するようなものでしょうか?それで年3兆円吹き飛んでいるのだから世話ないです。勿論安全は重要ですが、どうにも脱原発の空気で何となく何も考えず(特に安全も考えず)グズグズしているように見えなくもありません。だってみんな脱原発を言ったところで、何をすれば安全かとか安全に関する政策とかほとんど何も知りませんよね。何となく危ないでただ抵抗しているだけだったりして。脱原発だけに。幾らお金かかってもいい、将来(特に子供や孫)のことなどどうでもいい(有限の資源が厳しくなったらどうなるでしょう?世界の人口は増えているのに)というなら、それもひとつの見識ですが、脱原発の人はそういうことには目を瞑ります。そっちの方が危なかったりして。廃炉も大変ですよ。貿易収支が近年(2011年以降)赤字なのは、原発が止まっている要因が大きいでしょうね(第1節エネルギーコストの状況(資源エネルギー庁)【第131-1-11】)。
※この記事はここまで。4章纏めてやりました。10分割宣言は無かったことに。注目点そのものは10分割できる量あったのですが、いざ書いてみるとあまり面白くないネタも多く、思い切って割愛しました。出来れば今週で終わらせたいですね。
核のゴミに関しては陸地から海に向かって斜めに坑道を掘る手法も考えられるようです(42p~43p)。
溶融塩炉の可能性も指摘されています(97p)。検索しましたが、トリウム熔融塩炉が次世代原発として注目されているようです。例えば、トリウム熔融塩炉は未来の原発か?(WIRED 2012.05.03 THU 12:00)>トリウム熔融塩炉を使用すれば、プルトニウムを燃やしながら新たなエネルギーを生み出すことができる・・・核拡散の問題がほとんどないようです。例えばイランなんかもトリウム熔融塩炉にしてくれれば、疑惑は少くなくなりますね。>世界中のほとんどの国で採掘できます。残念ながら日本では採れませんが、実はトリウムは、電気自動車やハイテク機器に欠かせないレアアースに含まれているもので、現在世界中で発掘されているレアアースの副産物としてすでに年間1万トンほどが採掘されています。けれども放射性物質ですから処分に困ってるわけですね。それを利用できるとなると燃料問題はおよそ片付いてしまいます。というのも、年間1万トンのトリウムで100万kWeの原子力発電所を1万基稼働できてしまうからです。・・・日本のアキレス腱資源問題が結構解決してしまうかもしれません。中国もそれを狙って開発しているようです。>爆発要因はありませんから・・・これなら心配性の人も不安解消。>そもそも軽水炉を含めた原子力発電所っていうのは、一種の「化学プラント」であって、本当は電気屋さんではなく、化学の専門家が扱うべきなんです。それはワインバーグもウィグナーも言っていたことで、日本でいち早くトリウム熔融塩炉の可能性に気づいた古川和男先生も言っていたことです。・・・こういう本質的な議論を踏まえて技術開発を進めていければいいんですけどね。まぁいろいろ事情はあったんでしょう。プルトニウムが出ないとか?(トボケ)>熔融塩炉に関して言うと、日本には熔融塩の研究者は他国と比べるとたくさんいますし、黒鉛の専門メーカーもある。そのほか鉄鋼技術や高温融体の研究なども進んでいます。つまり日本がリードできる要素技術はもっているわけですし、それを新しい産業へと発展できるんです。中国が開発に乗り出すというのなら、日本の技術力を生かすいい機会だと思いますよ。本当は原子力研究所などがやるべきなんですが、高速増殖炉と軽水炉の路線が法律で決められちゃってますからね。・・・脱原発は日本とドイツで目立ってますが、世界では別段脱原発ということもなく、途上国を中心に建設は続いています。ビジネスチャンスはあるでしょう。イメージは悪いですが、日本の耐震技術が優れていない訳ないと思いますね。原発だからこそ日本です。多分。>80億とも90億とも言われる膨大な人口増加によるエネルギー需要を賄うための現実的な方策としては、原子力以外にいま有効な手だてはありませんから、その研究・開発を止めるという選択肢はありません。・・・再生可能エネルギーって自然任せですから、本質的にダメで見込みがない電源なんですよね。優れた蓄電器が開発されないとどうしようもないこと確実でしょうが、それも中々難しいのでは?まぁポンとブレイクスルーしてしまう可能性も無くもないでしょうから、いろいろな技術を開発すればいいと思いますが、電気を貯める難しさを考えるとあんまり経済的な話にならないだろうと思います。ただ、資源の節約にはなるでしょうね。それと気候変動問題対策にもなるでしょう。だから(好みではないですが)ビジネスチャンスにならないとは言いません。それは兎も角、トリウム熔融塩炉はもっと真剣に検討してみるべきでしょうね。日本が開発した(先行した)技術を何時の間にか中韓が使って(追いついて)日本の(コスト面から強力な)ライバルとして現れるの類の話はもうたくさんです。
脱原発派の人に声を大にして問いたいのが、再稼動しないことで年間幾ら掛かっているか?です。何でも年間3兆円支払っているとのこと(104p)。原発は建設費は高いですが、燃料費が安いので、ランニングコストが低いんですね(高い金出して買ったハイブリッド車(プリウスとか)を事故起きたとかで眠らせ、燃費が悪い昔の車を運転するようなものでしょうか?それで年3兆円吹き飛んでいるのだから世話ないです。勿論安全は重要ですが、どうにも脱原発の空気で何となく何も考えず(特に安全も考えず)グズグズしているように見えなくもありません。だってみんな脱原発を言ったところで、何をすれば安全かとか安全に関する政策とかほとんど何も知りませんよね。何となく危ないでただ抵抗しているだけだったりして。脱原発だけに。幾らお金かかってもいい、将来(特に子供や孫)のことなどどうでもいい(有限の資源が厳しくなったらどうなるでしょう?世界の人口は増えているのに)というなら、それもひとつの見識ですが、脱原発の人はそういうことには目を瞑ります。そっちの方が危なかったりして。廃炉も大変ですよ。貿易収支が近年(2011年以降)赤字なのは、原発が止まっている要因が大きいでしょうね(第1節エネルギーコストの状況(資源エネルギー庁)【第131-1-11】)。
※この記事はここまで。4章纏めてやりました。10分割宣言は無かったことに。注目点そのものは10分割できる量あったのですが、いざ書いてみるとあまり面白くないネタも多く、思い切って割愛しました。出来れば今週で終わらせたいですね。