心の領域は計り知れなく広く、一筆書きで表現できるものではありません。
私は人一倍繊細で傷つきやすく、さらに我儘で短気でした。そんな私が現在
まだ健康で現役、さらに認知症の夫の介護が知的にできるのは、長年心理学
や精神的な要素についてのさまざまな学習をしたお陰だと思っています。
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これは世田谷区が開いた「高齢者認知症介護家族の会」で、実際に私が聞い
た話です。「93歳の母が腹いせのように、毎回テーブルの上に濡れた紙パンツを置く」「夫が食事をしたのを忘れ、食べたと言ったら、怒って水の入ったコップをぶつけられた。」「夫は元気で一人で自転車で出かけ、何度も行方不明になり、何度も警察のお世話になった。一度は世田谷から蒲田まで行った
ようで、途中で保護されたが、実は片方の目が見えなかった」
「研究職の夫は大変優れていたが、日ごとに壊れていく、物忘れもひどく
かんしゃくを起こすとすぐ物を投げる、今までスマホを3つ壊した」
「ガンの手術をしてから、言葉が出なくなり、会話ができない」
「夫は家の中のどこでもおしっこをする、真冬に廊下にした自分のおしっこ
で滑って倒れて、痛そうに起き上がれないので、起こそうとしたらグキッとして、自分の背骨が折れた。2人でまったく動けず痛くてどうしようもなかった。幸い携帯が届くところにあり、息子に連絡がついてすぐに飛んできてくれ
救急車で入院して助かった」「紙パンツや紙おむつを流して、トイレを詰ま
らせた」「朝から警察官がきて驚いたが、母親が「娘に殺されるから助けて
欲しいと、電話したようだ」「夜中に大声や奇声を発し、近所から迷惑だと
言われた」などなど・・・
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壮絶な介護者の話は大変リアルですが、本当にお気の毒で、私は涙が出そうになりました。ことに忘れないのが、その日は確か12・3人の出席者(男性3人)の内二人の女性が「夫を殺して自分も死にたい」と言ったことでした。
認知症を介護する家族は大変ご苦労で、心身をすり減らして壮絶な介護をしているのです。それに比べて現在介護度1の夫は、記憶はまったくできないし、自分の年齢も正確には分かりません。また季節や、日月も分からない、難しいことは無論理解もできないようです。でも、臨床心理士で心理系の大学教授の友人は「9年目でまだ要介護1なんて、そんな人いないわよ。やっぱりあなたのケアが良いのね。凄いことよ」と褒めてくれます。
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上記は有料メルマガで今週から連載する原稿の一部ですが、「何故夫の進行が抑えられているのか」について、今朝大きな気づきがあり、今朝早速松沢病院の主治医の先生にメールしましたが、それは認知症になり不安で一杯だった夫の気持ちに沿って介護した以外に「夫の心の中に安心感を住み着かせた」ことでした。夫より4・5年後に認知症になった4人の友人や知人達は、すでに二人
亡くなり、後のお二人も現在は大変な状態のようです。
ことに、4・5年経つと、その状態が悪化するケースが多いようです。
私は心理カウンセラーとして、また妻として夫は「私の生きた実験材料」
と受け止めて、これからも真心こめて介護するつもりですが、そんな私の
長年にわたる実体験を発信して、介護でご苦労する方のお役に立てればと
考えています。
私は人一倍繊細で傷つきやすく、さらに我儘で短気でした。そんな私が現在
まだ健康で現役、さらに認知症の夫の介護が知的にできるのは、長年心理学
や精神的な要素についてのさまざまな学習をしたお陰だと思っています。
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これは世田谷区が開いた「高齢者認知症介護家族の会」で、実際に私が聞い
た話です。「93歳の母が腹いせのように、毎回テーブルの上に濡れた紙パンツを置く」「夫が食事をしたのを忘れ、食べたと言ったら、怒って水の入ったコップをぶつけられた。」「夫は元気で一人で自転車で出かけ、何度も行方不明になり、何度も警察のお世話になった。一度は世田谷から蒲田まで行った
ようで、途中で保護されたが、実は片方の目が見えなかった」
「研究職の夫は大変優れていたが、日ごとに壊れていく、物忘れもひどく
かんしゃくを起こすとすぐ物を投げる、今までスマホを3つ壊した」
「ガンの手術をしてから、言葉が出なくなり、会話ができない」
「夫は家の中のどこでもおしっこをする、真冬に廊下にした自分のおしっこ
で滑って倒れて、痛そうに起き上がれないので、起こそうとしたらグキッとして、自分の背骨が折れた。2人でまったく動けず痛くてどうしようもなかった。幸い携帯が届くところにあり、息子に連絡がついてすぐに飛んできてくれ
救急車で入院して助かった」「紙パンツや紙おむつを流して、トイレを詰ま
らせた」「朝から警察官がきて驚いたが、母親が「娘に殺されるから助けて
欲しいと、電話したようだ」「夜中に大声や奇声を発し、近所から迷惑だと
言われた」などなど・・・
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壮絶な介護者の話は大変リアルですが、本当にお気の毒で、私は涙が出そうになりました。ことに忘れないのが、その日は確か12・3人の出席者(男性3人)の内二人の女性が「夫を殺して自分も死にたい」と言ったことでした。
認知症を介護する家族は大変ご苦労で、心身をすり減らして壮絶な介護をしているのです。それに比べて現在介護度1の夫は、記憶はまったくできないし、自分の年齢も正確には分かりません。また季節や、日月も分からない、難しいことは無論理解もできないようです。でも、臨床心理士で心理系の大学教授の友人は「9年目でまだ要介護1なんて、そんな人いないわよ。やっぱりあなたのケアが良いのね。凄いことよ」と褒めてくれます。
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上記は有料メルマガで今週から連載する原稿の一部ですが、「何故夫の進行が抑えられているのか」について、今朝大きな気づきがあり、今朝早速松沢病院の主治医の先生にメールしましたが、それは認知症になり不安で一杯だった夫の気持ちに沿って介護した以外に「夫の心の中に安心感を住み着かせた」ことでした。夫より4・5年後に認知症になった4人の友人や知人達は、すでに二人
亡くなり、後のお二人も現在は大変な状態のようです。
ことに、4・5年経つと、その状態が悪化するケースが多いようです。
私は心理カウンセラーとして、また妻として夫は「私の生きた実験材料」
と受け止めて、これからも真心こめて介護するつもりですが、そんな私の
長年にわたる実体験を発信して、介護でご苦労する方のお役に立てればと
考えています。