ワニなつノート

リンゴとドングリと子どもたち(3)

リンゴとドングリと子どもたち(3)

【りんごと星座】

木村さんの「りんご」と土の話をきっかけに、
オウムのアレックスや「まなざしの束」、
膨大な量の観察学習、鉢植えの自信と、
最近ようやく、自分がわかりたかったことのイメージが、
ことばにできるようになりました。

そして、土のイメージで子ども時代のことを書きながら、
その一方で「私たちは星座なのだ」ということばを
思い出しています。
「誰ひとり中心ではないあの美しいかたち」
「どの星とも違う、ただ一つの星」

谷川俊太郎さんの詩です。

 ☆    ☆        

私の星座


星のように投げ上げられた 
空に 
ある日
それが私の誕生の日

そこにはもう他の星たちがいた
母の星 
父の星 
姉の星 
祖父の星……

育つにつれて星の数は増えていった
好きな友だちの星
苦手な友だちの星
恋人の星
ライバルの星
誰にも言えない星……

やがて気づいた
私たちは星座なのだと
私はその中のただ一つの星
どの星とも違う

どんなに近づいても星と星の間には
遠さがある
でも星座は決して消え去ることがない
目に見えない心の線にむすばれて

私が死んでも誰かがきっと覚えていてくれる
星と星とをつなぐゆるやかなかたち
誰ひとり中心ではないあの美しいかたち


【シャガールと木の葉】2005より

 ☆    ☆        


そう、私たちは
「生まれくるすべて子どもたちといっしょの星座をつくりたい」
と願っているのでした。

生まれくるすべての子どもたちが、
同じ大地に根を張りめぐらせあい、
枝葉をからませ、咲き乱れる花をみたい。

その子どもたちのつながりあう宇宙いっぱいに
広がる星座を、いつか眺めてみたい。

大地に根をはる子どもたちの星座。
大地と宇宙。
根と星
正反対のように見えるけれど、
どちらも、私たちが目で見ることのできないところでの、
大切なことを教えてくれる。

「大切なものは目ではみえないんだ。
こころでみないとね」


 ☆    ☆        

 ☆    ☆        
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「膨大な量の観察学習」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事