公開から1ヵ月経ったので、そろそろすいているかな~と思い、映画「アース」を観てきました。一人で映画館に行くのは久しぶり☆
この映画は、「ディープブルー」「プラネットアース」などを手掛けたスタッフが5年の歳月をかけて製作した、地球温暖化による環境破壊や自然や生態系に与える影響を訴えるドキュメンタリーです。
プラネットアースもですが、昔NHKで月曜日に「生き物地球紀行」という番組をやっていて、毎週録画して観ていたので、ほとんど覚えのある映像でしたが(同じ場面ではないけど)壮大なスケール・大画面で観れたので素直に感動はしました。
今から50億年ほど前、小惑星が衝突して地軸が傾いたことから、地球が生命あふれる星になったことから始まり、北極の過酷さ、ホッキョクグマ親子を映し出し、徐々に南下していき、様々な動物の大移動・生き様などを南極まで見ていくという流れになっています。
中でも、寒帯や亜寒帯のトナカイの大移動(300万頭・3200キロの旅)、ヒマラヤ山脈を越えてインドへ向かうアネハヅル(温暖な気候を求めて)、ザトウクジラの赤道から南極への1万キロの回遊は圧巻です。
他にも、地球上の三分の一の樹木を有する針葉樹林帯「タイガ」、ゾウの大移動・アムールヒョウの現実・極楽鳥の求愛ダンス・オシドリの雛のダイビングなど、どれも観てほしい映像。
最後はホッキョクグマに戻って終わりという展開です。
ただ、ある程度説明はあるものの、観た人が「すごい、どうやって撮ったんだろう」とか、「わぁ~可愛い」とかで終わってしまう危険もある映画だと思いました。
特にお子さんと一緒に観る方は、地球が暖かくなると動物がこうなる、とか簡単にでも話しておいてもらえたらわかりやすいと思います。(もう終わっちゃうので今更だけど)
自然の法則に則って、地球環境を壊さずに懸命に生きている動物たち。動物は季節に合わせて移動をして環境に合わせて生きているけど、環境を自分の都合に合わせようとして自然を壊しながら生きている人間。
地球に対して、まっとうに生きている生き物たちが、間違った法則を作った者たちによって住みかを奪われ、今、消えようとしています。
氷は激減し、ホッキョクグマは数十年後には絶滅する言われ、ザトウクジラは1万キロの旅をしても食べ物が見つからず、砂漠化が進んで水場に到着する前に象は死んでしまう。
そんなメッセージを感じとってもらえたら・・・。
そしてこの映画が、何かひとつでも自分が出来ることを考えるキッカケになってくれたらと願ってやみません。
以下は、プログラムより抜粋しました。 ↓
はるか極北の氷の上で、母グマが大気のにおいをかぐ。
特に変わった様子はない。危険は感じられない。
でも、何かがおかしい。彼女の足元で氷がゆるみ始めている。
シベリアの森を、アムールヒョウの親子がさまよう。
森が減り、イノシシもシカも減ったことに気づいてはいても
仲間が40頭ほどしか残っていないことを、彼らは知らない。
熱帯の高い梢の上で、オランウータンが遠くを見つめている。
昨日まであったはずの森は、どこへ消えたのだろう。
運び去られるたくさんの木々と、焼けた大地が彼の瞳に映る。
乾いた砂の中を、ゾウたちが行く。
かつて、群れはもっと大きく、いくつも連なって続いていた。
サバンナのどこかで、今も密漁の銃声が響く。
生き物たちが問いかける声が聞こえる。
この森は誰のもの?この海は、山は、大気は誰のもの?
野生の生き物は人間のために存在しているの?
今こそ、出来る限りのことをしよう。
この地球を、無数の生命と分かち合っていけるように。
輝く野生の生命と、共に生きていけるように。