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北海道開拓の村 その3

2014-01-13 20:55:58 | 札幌 見・遊・食

   昨日の記事の続きです。


             北海道開拓の村
   
           (札幌市厚別区厚別町小野幌50-1)



      漁村群

           旧青山家漁家住宅   (小樽)
    
    
    
    青山家は、安政6年(1859)山形県から渡道し、小樽沿岸を中心に鰊建網などを経営した漁家です。
   建網経営には番屋をはじめ網倉、船倉のほか海産干場、船入澗など多くの施設、設備を必要としました。
   鰊漁場の建物が、このように集約的に保存されているところは少なく、貴重な遺構の一つです。

    
                    文庫倉
    
                     石倉
    
                     板倉
    
                     米倉
    
    
                     網倉




           旧土屋家はねだし   (八雲)
     
    はねだしは、鰊漁家の付属施設として海岸の地形に合わせ海側へ跳ね出す形で建てられた倉です。
   床には開口部が設けられており、直接荷物の出し入れを行うこともできます。
   この倉は漁具、漁穫物、魚粕・身欠鰊・数の子などの加工品を収納するために使用されました。


              廊下
     
     
    廊下は、陸揚げしたニシンを一時収蔵するための施設ですが、漁期後は船・櫂・櫓などの大型の漁労具や加工用具を
   収納する倉としても利用されました。


           旧秋山家漁家住宅   (羽幌)
     
     
    秋田県男鹿半島から明治末期に移住した秋山嘉七が、ニシン漁で繁栄していた時期に建てた住宅です。
   同家では三代にわたり、ニシン刺網漁のほか磯廻り漁などを続けながら、昭和53年(1978)まで住んでいたものです。



   農村群


          旧山本消防番屋   (札幌)
     
     
    水田農村であった山本地区の消防用具の格納庫です。消防組織は、大正8年(1919)頃からの地区の自衛団を前身とし
   のち山本消防組となりました。昭和45年(1970)まで消防活動を続けた建物を再現しています。  


           旧若狭家たたみ倉   (上ノ国)
     
    たたみ倉は主に道南の上ノ国町周辺においてみられます。倉は長方体の角材を積み重ねて外壁を作り、屋根をかけたセイロウ倉
   と呼ばれる構造で、北海道の建物としては特殊なものです。


          旧ソーケシュオマベツ駅逓所   (喜茂別)
     
     
     
    喜茂別村と徳舜瞥村(現在の大滝村)の中間地点で、明治42年(1909)から昭和9年(1934)まで営業していた官設駅逓所です。
   駅逓は、明治・大正・昭和にかけて、荷物の搬送や郵便・宿泊などの業務を行い、北海道の開拓に大きな役割を果たしました。
     
     
            旧ソーケシュオマベツ駅逓所厩舎


           旧田村家北誠館蚕種製造所   (浦臼)
     
     
     
    絹(糸)の原料になる蚕の卵(蚕種)をとる建物で、浦臼村養蚕伝習所教師であった田村忠誠が、当時模範とされた
   東京蚕業試験場の蚕室を参考に、明治34年(1901)から同38年にかけて建築したものです。
   ここでは蚕種の製造販売を行うかたわら、多くの養蚕技術者を養成しました。



           旧農商務省滝川種羊場機械庫   (滝川)
     
    この建物は農商務省の技師が北欧の建築様式を取り入れて設計した農業機械庫で、大正中期に建築された種羊場の代表的な
   施設です。基礎には自然石を積み、小屋組は洋風構造のキングポスト・トラス組で、建物の正面と左右には下屋が設けられています。


           旧納内屯田兵屋    (深川)
     
     
    納内に屯田兵が入地したのは、明治28・29年です。明治8年(1875)に始まった北海道の屯田兵は、家族とともに兵村で暮し
   北辺の警備と農業開拓に従事しました。当初は士族から募集しましたが、明治23年からは主力を平民に移し、空知・上川・北見地方
   など北方内陸部に屯田兵村が作られていきました。


           旧岩間家農家住宅   (伊達)
     
     
    岩間家は旧仙台藩亘理領(宮城県亘理町)の士族移民団の一員として、明治4年(1871)2月に入植した畑作農家です。
   この建物は明治15年(1882)に郷里の大工によって建築され、構造・間取り共に仙台地方の特徴を受け継いでいます。
  

           旧山田家養蚕板倉  (札幌)
     
     
    開拓使は、屯田兵の授産事業として養蚕を奨励し、琴似兵村ではその成果が実って、屯田兵のなかに独自の養蚕施設を
   持つ人も現れました。この板倉は、屯田兵として入植した山田家のもので、草創期の暮らしぶりを伝える数少ない遺構の一つです。


            旧河西家米倉   (札幌)
     
    厚別地区での米作は、明治16年(1883)長野県からの移住者によって始められました。水田は付近の低湿地に造られ
   明治20年代になり本格的に耕作されるようになりました。この米倉は最初の移住者の一人である河西由蔵が建てたものを
   再現しています。


             旧信濃神社   (札幌)
     
     
    間口が2本の柱で構成される「一間社流れ造り」という様式で、神社建築によく用いられます。
   旧所在地は、長野県諏訪地方の出身者が中心となって開拓されたので信州開墾地とも呼ばれました。
   神社には信濃国一ノ宮諏訪大社の祭神である建御名方命を祀り、信濃神社と命名されました。


          旧樋口家農家住宅   (札幌)
     
     
    樋口家は富山県から移住した水田農家で、明治26年(1893)に入植し5年目にこの家を建てました。富山出身の棟梁に
   建築を依頼し郷里の建築様式であるワクノウチ造りを取り入れ、材料は近くの原始林から切り出したそうです。
   復元に際し、同じ建築様式の山口家の解体材もあわせて使用しました。
   

          旧小川家酪農住宅   (札幌)
     
     
    この畜舎は、大正末期に札幌農学校出身の小川三策がアメリカから取り寄せた設計図を参考に建築したもので、19世紀の
   アメリカで発達したバルーンフレーム構造が特徴です。また、軟石サイロはのちに厚別の農家より譲りうけて移築したものです。
 
          見学時、ルーンフレーム構造の屋根が抜けてしまっていました。

           旧菊田家農家住宅   (札幌)
     
     
    明治19年(1886)新潟県長岡の有力者であった大橋一蔵や関矢孫左衛門などは北越植民者を組織し、野幌原野開拓を計画しました。
   この建物は、その一員の新潟県魚沼郡出身者が、移住直後の明治26年(1893)頃に建築し、後に同じく南浦原郡出身の初代菊田常吉が
   買い受けて移築したものです。

             開拓小屋
     
      
    開拓小屋は開墾小屋とも称し、移住者が最初に建てた住居です。丸太を埋め立てて柱とし、桁・梁・垂木をわたし、笹・茅などで
   屋根や壁を葺き、出入り口・窓にはむしろを下げました。屋内は一部が土間で、他は笹・枯草を重ねたむしろを敷いて居間とし
   炉を設けました。明治期のものを再現しています。
    


 
      と、言うことで三回に分けて紹介しました。


      建物内部も見学でき、北海道開拓の歴史についてみて学ぶことができる場所です。


         夏季は馬車鉄道が走っていますが、冬季は馬そりが村内を走っています。
     
       料金  大人(15歳以上) 270円 ・子供(3歳以上15歳未満) 130円


             夏にはまた違った風景が見れると思います。

  

 



  開村時間   5/1~9/30        9:00~17:00   入場は16:30まで    無休
        4/14/30 ・10/13/31  9:00~16:30  入場は16:00まで   毎週月曜日休み(月曜が祝日・振替休日の場合は翌日)
                                           年末年始(12/29~1/3)休み・さっぽろ雪まつり期間は無休

  入場料    夏季(4月~11月)  一般 830円  高校・大学生 610円  中学生以下・65歳以上 無料
         冬季(12月~3月)  一般 680円  高校・大学生 550円  中学生以下・65歳以上 無料

 

 

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