「あほリズム」
(431)
「地球温暖化スパイラル」
「こんなに熱いとクーラーがないとやってられないよな」
こうしてマンションのそれぞれの部屋の室外機から吐き出された
熱は大気中の温度を更に高めた。
「何か全然効いてないんだけど、もっと強くしてくれる?」
しかし自然と文明のこの「いたちごっこ」の結果は明白だった。
つまり、文明(人間) は自然に依存しなければ存在できないが、
自然は自然のままで存在できる。
「だめだ、ちっとも涼しくならないや。もっと大きなクーラー
に買い替えるか」
(432)
人生が一度きりで、生命が宿る希有の惑星に生を得たなら、
なにも 檻(社会) の中に身を置いて無難に一生を存えるよりも、
よしんば短命であったとしても、
生命が萌え出でた自然の摂理の下でその命を全うしたい。
(433)
人生が一度きりであるなら、誰もが初めて生きることに命の
歓びを感じ、よしんば不運に見舞われたとしても、生きてい
ることの歓びは失せることはない。
不幸は、他人への蔑みと妬みから始まるのだ。
「さあ、もう一度、一度きりの自分に帰ろう!」