「あほリズム」(764)

2020-10-20 01:51:03 | アフォリズム(箴言)ではありません

          「あほリズム」

 

            (764)

 

 私が国家、つまり社会を頼るのはその方が合理的だからで、私にと

って国家とは手段にすぎない。たとえば、夜道を照らす明かりは手段

であるが、ところが、虫たちはその明かりに群がることが目的になる。

しかしいくら群がってもそれらは幻想にすぎない。国家幻想である。 

 

            (765)

 

私にとって、私の代わりは存在しないが、国家の代わりは存在し得る。

 

               (766)

 

国家という舟に身を預けても、舟が浮かぶニヒリズムという海からは

遁れられない。私は舟の有難さよりも、海の怖さが気になる。