lizardbrain

だらだらぼちぼち

寺井尚子

2006年05月02日 22時48分17秒 | 音楽

寺井尚子コンサートツアー2006 4月15日 新神戸オリエンタル劇場


寺井尚子と、
ケイコ・リー
そして綾戸智恵

ワタクシにとっては、いつの間にやらこの3人のアーティストが年間のマストアイテムになってしまった。
コンスタンスにアルバムを発表しているアーティストにとって、ライヴ活動やレコーディング活動の含めた年間のスケジュールというのは、だいたい毎年同じようなパターンになっているようで、
例えば、ケイコ・リーが関西でライヴをするのは、例年、夏頃。
そして、寺井尚子が関西でライヴをするのは、例年4月頃。
綾戸智絵に至っては、7月と年末の恒例の大阪フェス公演を含めて、関西の各地方都市では年がら年中やってきてはシャベクリまくって帰っていく。

初めて寺井尚子のライヴを鑑賞したのは、2001年4月、奈良県斑鳩町のいかるがホールで、この頃の寺井尚子のライヴでは、終演後にCDサイン会があったのだが、CDの売り上げ状況が安定してきたためか、最近ではサイン会をやらなくなってしまったのが残念。
5年前、寺井尚子とのファーストコンタクトを果たしたいかるがホールのライヴの時は、帰りの電車の時間が迫っていたためにサイン会に参加せずに帰ってきてしまったのが、返す返す悔やまれる。

 



この日の会場の新神戸オリエンタル劇場は、その名が示すように演劇の公演をメインに作られたホールらしく、音楽のライヴに欠かせないPA装置の巨大なスピーカーは、(演奏者用のモニタースピーカー)を除きステージ上には見当たらない。
スピーカーは、ステージの両脇の壁の中に埋め込まれて隠されているので、かなりすっきりとした印象になる。


 (開演20分前 この時はまだ問題のオッサン3人組はいなかったのだが)

ジャズバイオリニストのライヴという事で、観客の中には、レッスン帰りらしくバイオリンケースを抱えた人もチラホラ見受けられた。
音大生風のお姉さんや、両親に付き添われた小学生の男の子の姿などがあった。

そんなハイソな雰囲気の客席の中で、ひときわ目立ったオッサン3人組がいた。
その中のスーツを着たオッサンが、何やら大声で話をしながら、隣のオッサンにヘッドロックをかけて、さらに大声でなにやらわめきだした。
こいつらは、明らかに、酔っぱらっている

演奏が始まっても、酔っ払いオッサン3人組は遠慮する様子も無く、デカイ声で歓声を上げたり、ダイエーホークスのスタジャンを着たもう一人のオッサンはやたらピーピーと指笛を吹いているし、ヤカマシイ事この上ない。
バイオリン、ピアノ、ドラムの4小節交換ソロの最中にデカイ声を上げるものだから、演奏中のドラマーもピアニストも思わずそちらを振り返っていた。
こんなヤツらが前から5列目あたりに座っているので、その辺の客席だけが浮き上がっている。
3曲目が終わったあたりでようやく静かになったので、第1部が終わった後の休憩時間にチラっと視線を飛ばしてみたら、開演前にヘッドロックをかけていたオッサンはだらしなく頭をうなだれて、グッタリとして動かない、、、、、、
泥酔のあまり眠り込んだようだ。
いっその事、呼吸が止まっていればいいのに、、、、、
いくぶん静かになったとはいえ、指笛のオッサンは相変わらずピーピーとうるさい。
第2部の半ばから、さっきまで眠っていたヘッドロックのオッサンがお目覚めしたようで、再度、デカイ声でセンスの無い掛け声をかけ出した、、、、、
最後の曲が終わったら、いったい何を興奮したのだろうか?
あろうことか、
ナオコ~! ナオコ~!
と、我らが寺井尚子プリンセスに対して呼び捨てにした上に、バカ丸出しのデカイ声を上げていた。
こいつらは、いつもの安キャバレーで飲んでるつもりなのだろうか?

ジャズも演奏するバイオリニストは他にもいるのだが、ジャズに専念するバイオリニストは、世界的に見てもたくさんいるわけではない。
優雅で、情熱的で、そして静かにゆったりとした寺井尚子のプレイは、聞くたびに確実に昇華し、新作アルバムを発表するたびに進化しているというのに、

全く、あのヨッパライ3人組さえいなければ、もっと素晴らしい夜だったのに。

バイオリンケースを抱えて両親に付き添われて来ていたあの小学生の男の子、彼の心にアイツらヨッパライ共の何かを勘違いした狼藉が傷を残していない事を心から願う。
心から音楽を聴くという行為は、アイツらヨッパライには一生無縁の物なのだろう。


寺井尚子を知らない方のために、一つ情報をば。
4年くらい前からだろうか、寺井尚子は金鳥蚊取り線香のTV-CMに出演している。
今年のバージョンは、6月頃からオンエア開始の予定なのだそうだ。