オータム・ジャズ・コンサートキタノ・タダオ&アロージャズオーケストラ with 阿川泰子 11月13日 西宮市民会館アミティホール
例によって、1ヶ月以上の前のライヴの感想をば
ジャズシンガー阿川泰子。
文学座演劇研究所にて演技を学ぶ。ワタクシの記憶違いでなければ、確か、故・松田優作とは文学座で同年代だったはず。
東宝映画に何本か出演し、さらにワタクシの記憶違いでなければ、ワタクシの世代にとっての大人気TVドラマウルトラセブンに、地球でひっそりと身を隠しながら暮らす宇宙人役として出演した経歴もある。
オフィシャルHPによると、『ウルトラマン・レオに出演』、とあるが、レオの方に出演していたのか、それともセブンにもレオにも出演していたのかは定かではない。
ワタクシは、阿川泰子本人がTVで喋っていた時のセブンのストーリーをしっかり憶えているので、セブンに出演(レギュラーではなく、単発で)していた事は間違いないと思うのだが。その後、ジャズクラリネット奏者鈴木章治に師事し、ジャズシンガーに転進。
70年代末から80年代初期にかけて、美人ジャズシンガーとして大ブレイク
当時のワタクシのクルマの中では、阿川泰子のアルバム、JOURNEYとSUNGLOWのヘビーローテーション状態だった。
日本TV系列のTV番組、『オシャレ30・30』に、古館伊知郎とペアを組みレギュラー出演。
ただ今調査した所、この番組は87年から94年まで続いたというのだが、こんな長寿番組だったとは思いもよらなかった。
この番組では、時に、古館伊知郎の話術にはまり、阿川泰子の壊れキャラ具合が暴露される事も多かった。
前述した、松田優作が出演したハリウッド映画『ブラックレイン』が日本公開された直後に急逝した時に追悼番組が組まれ、無名時代からの同僚としての松田優作の逝去を悼む表情が今も印象に残っている。
秋本奈緒美や刀根真理子、、、、、それからあの人、この人、、、、、、
阿川泰子の大ブレークをきっかけに、80年代初頭に美人ジャズシンガーブームが到来した感があった。
とにかく何でもいい、ちょっとばかり見栄えのいい若手の女性タレントに、見様見真似でジャズを歌わせれば売れる、というレコード会社サイドの思惑とは逆に、当時、雨後の筍のようにデビューした美人(でもなかったが)ジャズシンガー達の中で、シンガーとして息永く活動している人はいないのではないだろうか?
かく言うワタクシ、オシャレ30・30の終了あたりから、阿川泰子を積極的に聴く機会を失ってしまった。
いまだに、この人のアルバムを買った事は無いのだが。
そんなわけで、絶好の機会を得て、西宮まで足を運んだしだい。
関西のビッグバンドとしての伝統を誇るアロージャズオーケストラの定期公演には、何度か行ったことがある。
アロージャズの定期公演は、バンドだけの時よりもゲストを招く時の方が多そうで、過去に何度かワタクシが行った時にも、TOKUや松永貴志、日野皓正などがゲストに招かれていた。
ナマの日野皓正を目の前で見た時には、エキサイトしたものだ
リーダーのキタノタダオ氏は、大阪出身のジャズピアニスト松永貴志の師匠でもある。
前半の第一部は、アロージャズオーケストラによる演奏。
後半の第二部から、阿川泰子が登場。
艶やかに黒っぽいロングドレスを召していたのだが、ウェストはもちろん両膝あたりも絞り込んだデザインのドレスで、あれでは自由に歩き難そうに思えたのだが、そこは永年のステージで鍛え上げた裾さばき。
ゆったりとステージ上を移動して、1曲終わるたびに右足を後ろに引いて深々としたお辞儀でしめくくる。
TVで見ていた時にはそう感じられなかったのだが、歌声の方もなかなかに声量が豊かで、オフマイクの時でもバンドの音にかき消されずに客席まで声が届いてきた。
歌っている時の手足の動きもそうだが、微妙に立ち位置を変えながらまるで振り付けされているかのような動きに感じられた。
前半は、バンドリーダーのキタノタダオが指揮していたのだが、後半は指揮者が交代していたところを見ると、後半のバンドアレンジは阿川泰子サイドが用意した物だろう。
バックバンドの演奏もステージ上のパフォーマンスも、いわゆるパッケージングされた物のような気がした。歌ったのは、いわゆるスタンダードナンバーばかりで、年齢層の高いこの日の観客席にも馴染みのある物が多かった。
オシャレ30・30で時たま見せた壊れキャラのかけらも感じさせない、見事なエンターテイナーぶり
これで、終演後にサイン会などがあったならばもっと良かったのだが
ところで、先ほど触れたTOKUが、22日に西宮北口のホールにやってくるために、ワタクシもノコノコと出かけていく予定なのだが、TOKUのスケジュールを見たら驚いてしまった
12月25日に、札幌のホテルでのライヴに出演予定なのだが、なんと、そのバンドのヴォーカリストが大黒摩季2回公演で、チケット料金(もちろん1回分)が、ミュージックフィー、ワンプレート、ワンドリンク付きで¥20,000
値段はともかく、TOKUと大黒摩季とのヴォーカルデュエット、、、、、、、、ノンベエであったならば、是非とも行きたいところだが、、、、、