【2013年12月22日】 TOHOシネマズ二条
映画の醍醐味を味あわせてくれる、映画らしい映画を久しぶりに見せてもらった。かつて『ニュー・シネマ・パラダイス』や『海の上のピアニスト』で感動を与えてくれたジョゼッペ・トルナトーレ監督の作品である。『マレーナ』、『題名のない子守歌』、『シチリア!シチリア』も見たが、今回のはそれらとは、ひと味もふた味も違う、スケールの大きな《エンターテイントメント(超娯楽)映画》である。
【 ジョゼッペ・トルナトーレ 】
主人公は、美術品のオークションを差配する腕利きの『鑑定士』。
【 オークション 】
この主人公の配役がいい。
【 鑑定士 】
監督は、この映画は《ミステリー仕掛けの「ラブストリー」》といっているが、謎の美術品の鑑定を依頼されてから、謎の女性に近づいていく中、刻々と変化していく表情の表現はみごとだ。
【 謎の依頼人 】
なかなか姿を現さない《依頼者》にいらだつ《鑑定士》。廃墟から次から次へと見つかる、何かを暗示するような《美術品の欠片》。それらの《部品》を超絶な技で組み立てていく《美術品修復士》。それに《オークションの影の相棒》と、廃墟の建物で起こる出来事を窓から、全てを見て《全てを記憶する女》。
【 歴史的美術品の欠片 】
これらのパーツを配置し、複雑な人間関係を展開させる《キャンパス》がまた最高だ。普段、体験することのない、オークション会場での張り詰めた空気。住居の奥の隠し部屋の壁一面に張り巡らされた《婦人の肖像画》、所狭しと置かれた《美術品》。それらを見るだけでワクワクする。
【 美術品修理士 】
《オートマタ》が、チェコの首都プラハの機械仕掛けの人形時計と関連づけられた場面があって、スクリ-ンにもチェコの街が登場した。
【チェコの首都・プラハ】
正午になると、窓が開き機械仕掛けの《人形の行列》が現れるそれである。
【機械仕掛けの時計台の前で正午の鐘を待つ人々】
『贋作者は必ず、自分の「印」を残す--』。
鑑定士が、贋作を鑑定したときにいう言葉であるが、全編の1つのキーワードである。
対になるもう一つのキ-ワードは
『愛も完璧に偽れる。もしそれが芸術なら』
そして、《あっと驚く結末》。まっ、ご覧になって感嘆されたし!
『・・・圧倒的なストーリーテリングと、それを引き立てる哀切に満ちた音楽を披露するために選んだ、次なるステージ──それは、退屈な日常から遠く離れて、豪華で知的で刺激的な、謎解きのひと時を堪能させてくれる、極上のミステリー・・・』
---だいたいは、映画を売り込むためのオーバーな飾り文句が大半を占める映画パンフレットの《賞賛の文言》であるが、今回の上の言葉は【看板に偽りなし】で、正真正銘の『極上ミステリー』である。
『鑑定士と顔のない依頼人』-公式サイト
お元気そうでなによりです。
ワイン飲みにいきたいですねぇ。
この映画、最近見てきました。
最後はちょっと物悲しい・。
大阪の上映館も見つけたので、終わらないうちに
行って参りまする(●^o^●)
その前に、たまねぎ食べよ~っと!!