【2011年7月31日】 京都シネマ
フィンランドの内戦といっても、ピンと来ない。ロシアから前年、独立したあと赤衛軍と白衛軍との内戦が起こったというが、どちらに正義があったのか、どんな利害がかかわっていたのかよくわからない。わかることは赤衛軍が劣勢で、追い詰められている状況での物語ということである。
赤衛軍の残党は女子が中心で、捕らえられては乱暴されたあげく、殺される。リーダーのミーナも捕らえられる乱暴されるが、危うくの生き伸びるが、ふたたび捕らえられる。白衛軍の上官は、さっさと処刑しろというが、準士官のアーロは裁判を受けさせると譲らない。判事のいる街まで連行することになるが、途中でミーナの抵抗により無人島に流されてしまう。
人望厚いはずの判事の下に捕虜を連れて行き、何とか裁判で処刑を免れるようにするはずが、どうも状況が違う。
この辺が、この映画のわかりにくいところで、判事がどうして人が変わってしまったのか、また不似合いの音楽がかかりワインをいつも飲んでいる様子が映るが、実際そんな状況に、実際あったのか、どうもしっくりこない。
映画『シンドラーのリスト』でレイフ・ファインズが演じた《ゲート少尉の狂気》の描写とは質が違う。ちょっと何かがずれているルのである。
最後は、結局男の《愛情》がミーナを救うのであるが、何か素直に感動できない映画だった。
『四月の涙』-公式サイト
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