【2011年9月16日】 京都みなみ会館
連日、晩の9時すぎの1回上映なので、夕食後出かける。
監督が日本人でスタッフ・出演者の多くはイタリア人とイスラエル人。撮影場所はイスラエルとパレスティナの国境地帯。
イスラエルには『スバル』(はじめは、スバル360かと思ったが、そうではなく富士重工の車の代名詞として使われているようだ)が多いという。走っている車の八割が近くが『スバル』だそうだ。
どうしてかというと、他のメーカーがアラブ諸国への売り込みに熱中するあまり、イスラエルに売り込むことをおろそかになり、世界中で熾烈な売り込み競争が激化している昨今に、富士重工一社だけが進出したという、嘘か本当かわからない話。これだけ聞いても、面白そうな話である。
そして、需要に対し車のディーラーが少ないため、『車泥棒』が多いという。ディーラーの少なさを、『車泥棒」の活躍だけでまかなえるかどうか、疑問?だが、そういう前提だ。
で、話は妹の結婚を数日後に控えた男が、20年汗水垂らして働いて貯めたお金で念願の『レガシー』を買う。ところが、祝賀会をしている好きに新車の『レガシー』を盗まれてしまう。
男は、まだ抱いてもいないし、ゆっくり愛撫もしていな《バージン》の『レガシー』の行方と、犯人捜しに奔走する。
冒頭、雪村いずみが歌う、かつてのドリスデイの『ケセサセラ』の曲が流れる。
最後の場面では、谷村新司の歌う『昴』が場内に流れる。これだけだも話題性充分である。(どうして、谷村新司!?『スバル』!?)
しかし、・・・・。話題性も着想も面白いのに、できばえはというと、もう一つである。
自分で料理はしなくても(できなくても)、食べてみて、旨いかうまくないかの判断はできる。この映画、はっきり言って、脚本も演出もへたくそで、ぎこちない。
それが味なのかもしれない。
『ピンク・スバル』-公式サイト