【 2016年10月13日 】 京都みなみ会館
新潟で「原発再稼働反対」の知事が選ばれたが、今の政府は5年前の出来事を忘れようとしている。映画をみて、改めて「フクシマは終わっていない」と実感した。
この映画で面白いのは、政府の首相や閣僚等、主だった面々が実名で登場することである。
自民党が在野に下って民主党が政権を担っていたことが、幸いだったのか不運だったのかも興味深い問題であるが、どこまで正確かはともかくとして、その時、誰がどんな行動をとって、何を主張していたかを検証することも大事なことである。
今振り返ってみれば重大な事態になっていたことが分かるが、当時の印象としては、いかに【大した問題ではない】【重大事故ではない】と、いかに見せかけるか-国民の目を欺くか-そのために懸命だったということが分かる。
東電は事実を報告せず、情報を隠しまわり、政府は持っている情報さえも過小評価し、国民を窮地に追い込む。
原発事故は収束していないばかりか、問題はこれからである。地震が各地で頻発しているというのに、甘い問題だらけの《新基準》をクリアしたといって再稼働を進める政府。実現不能な避難計画。
自然災害は防ぎきれないが、人災は防がねばならない。原発事故を想定した避難訓練よりも、その元凶である原発を止めることが先決であり、人災を防ぐ最も有効な手立てである。
人間は、原子力を-発生から最終処理まで-まだまだコントロールできない。
『太陽の蓋』-公式サイト