この映画・本、よかったす-旅行記も!

最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

『ヒマラヤ-運命の山』-自分には行けない山だから、映画で我慢!ワクワクしてみる

2011-10-19 00:14:51 | 最近見た映画
 
          【 2011年10月16日(日)】   京都シネマ


  『アイガー北壁』に続く本格的な山岳映画である。

 最近は、一般公募の『ガイドツアー』なんかがあって、800万円とか900万円の金を積めば、素人でもエベレストの頂上に連れて行ってくれるそうであるが、やはりそれなりの資質-高山病にかかりにくいとか、心肺能力が高いとか-がないと無理かと思う。それに、何といっても年齢である。基礎体力は年々落ちるし、今からどんな訓練をつんでみても、自分にはもう、8000m級の山に登るのは不可能と思う。
 そう悟ると、おとなしく映画の世界で我慢しなければならない。



           




 最近の山岳映画は撮影技術が進んで、あたかも自分がその山に登ったような気分にしてくれる。撮影技術ばかりか、撮影クルーが実際に山深く入り氷雪を登り、吹雪に会いながらカメラを回したり、一流登山家が実際に登っている状況を撮ったりで、迫力満点である。







 今回の舞台になる《山》は、パキスタンの『ナンガ・パルバット』である。『運命を分けたザイル』も『アイガー北壁』も歴史上に残る、かつての山岳事故を描いたもので、今度の映画の登場人物は、8000m超の世界の山を全て『無酸素』(酸素ボンベを使用しない)で登頂した、ラインホルト・メスナーである。

 1970年の『ナンガ・パルバット』の新ルートでの初登頂の裏話を扱っているのであるが、メスナー兄弟のうち、兄のラインホルトは生還したが、弟のギュンターは遭難死してしまう。当初、兄に避難が集中したようであるが、この映画にあるように、装備の無い状況で兄が押し止めるにもかかわらず、弟が無理について行き、雪崩にあったと思われている。



                     



 映画を観ると、信じられないような事が描かれているが、実際に、1982年の中国ミニヤコンカでの遭難事故で、19日後に奇跡的に生還した松田隊員のことや、『運命を分けたザイル』で描かれた、ペルーの「シウラ・グランデ」からのジョー・シンプソンの生還など、ほとんど信じられないことが、現実に起きている。

 『山岳映画』では、人間の、極限における『生への執念』というもののすごさを感じる。



        
                       【ペルー『シウラ・グランデ峰』】

 

 映画タイトルは『ヒマラヤ』では範囲が広すぎて、焦点がぼんやりして、何の映画だかはっきりしない。
 
 やはり『ナンガ・パルバット』でしょう。






     『ヒマラヤ-運命の山』-公式サイト

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