令和2年5月18日(月)
落し文 : 時鳥の落し文、鶯の落し文
オトシブミ科の小昆虫で、体長は≒1cm
5~6頃に栗、楢(なら)、橡(くぬぎ)等
樹上に見られる。
オトシブミの雌は、これ等の植物の葉を巻き
卵を産み付け巣を作る。これを揺り篭という。
孵化した幼虫は揺り篭で育つ。
オトシブミの体は黒色をしているが、翅の色は
赤色や濃いオレンジ色、雄は雌より頭部が長い。
江戸時代、手紙は巻物になっていた。この巻物
を他人に見られないように、密に相手方の庭先
に落とし渡したのを「落し文」と言った。
昆虫のオトシブミの雌の「揺り篭」が似ている
ことから「オトシブミ」の呼び名がついた。
この地上に落ちた巻物を「鶯の落し文」「時鳥
の落し文」ともいう。
エゴツルクビオトシブミ(えごの木)
(昆虫図鑑より、)
名古屋港の埠頭公園には、クヌギやコナラ等の
秋に団栗の実を付ける樹木が沢山ある。
今頃の季節、これらの木をよく見ていると、
所々に葉の欠けたのや、葉先が巻付いた様なの
を見つける、、、、。
これが「オトシブミの揺り篭」といわれる。
時に風に揺れ、、まるで子供の揺り篭の様だと、
名付けられた方は、誠に風流のあるお方である。
数年前、俳句仲間と植物園へ吟行に行った際に、
句仲間から教えてもらった。
地面に落ちた物をいじっていると、中から小さ
な虫が現れ、驚いたものである、、、、、。
今日の1句
落し文小暗き径の胸騒ぎ ヤギ爺