令和2年12月9日(水)
山茶花 : 姫 椿
ツバキ科の常緑小高木、日本原産
中国、四国地方の山中に自生し、初冬に五弁の白い花
をつける。 木の高さは、10mを超すものもある。
姫椿
現在では白色の他、鮮紅、桃色、絞り、八重咲き等
改良された園芸品種が普及、盆栽や切り花等も愛好
されている。
花は椿に似るが、椿よりやや小ぶりで花弁が薄く、
椿と違い、一片ずつ散って次々に花を継ぐ様を、
さびた印象と捉え、歌人、俳人等が吟じ、読む。
季語として、江戸の徘階の頃から用いられ、俳諧
連句集の「冬の句」の巻頭に記述がある。
狂句こからしの身は竹斎に似たるかな(芭蕉)
たそやとばしるかさの山茶花(野水)と在る。
風狂の旅を行く芭蕉に、初冬の風景を背景にして
笠へ散りかかる山茶花の鮮やかな情景を添えた
表現である。
後に、正岡子規の
「山茶花のここを書斎と定めたり」にも、けなげに
咲き継ぐ山茶花をいつくしむ心が感じられる。
漢名では椿を「山茶」、山茶花を「茶梅」という。
(新日本大歳時記:冬、井上泰明氏の解説より引用した)
朝、通学の子供達の集合場所に在るお宅の生垣から
山茶花の花が咲きこぼれている。 子等は見向きも
せず、地を蹴ったりして、、やがて全員集合となり
散る花びらを踏みしめて、黙々と急ぎ足で、、、、
通学路、歩道の街路にも
今日の1句
せかせかと山茶花散らす通学路 ヤギ爺