令和2年12月13日(日)
葱 : 根 深、ひともじ(一文字)
ユリ科の多年生野菜、中国・シベリアのマルタイ原産
古くから栽培されて居り、日本料理に欠かせぬ野菜。
「日本書紀」の仁賢紀に、「秋葱」の名で記述され、
女房詞で「ひともじ」(一文字)とも呼ばれる。
葱は、葉鞘の白い部分を食べる「相深葱と緑色の部分
を食べる「葉葱」とがある。
一般的に関東では根深と称し、葉鞘の部分を地中深く
作り、関西では葉葱と称して、葉を長く作る。
東日本では、単にネギは「根深ネギ」を指し、成長と
ともに土を盛り上げて陽に当てない様にして作った。
風味が強く太い根深(長葱、白葱)をいい、他には
「ワケギ」「アサツキ」「万能ネギ」「九条ネギ」等
の固有名詞で呼び区別している。
西日本では、陽に当て作った「葉ネギ」をいい「九条
ネギ」を代表に青い葉の部分を指し、細い葱を「青葱」
根深ネギは「白ネギ」「ネブカ」などという。
ネギの主な産地は、
東日本では、「曲がりネギ」(仙台)、「下仁田ネギ」
(群馬)、「深谷ネギ」(埼玉)、「千住ネギ」(東京)
「矢切ネギ(千葉、松戸)等が
中部日本では、「徳田ネギ」(岐阜)「越津ネギ」(愛知)
西日本では、「九条ネギ」(京都)、「難波ネギ」(大阪)
「結埼ネブカ」(奈良)、「観音ネギ」(広島)等が、
ネギは白い部分はビタミンC,青い部分はカロテイン等、
ミネラルも豊富で、風邪やノドへの効能があるといわれる。
ネギの辛味、匂い成分は硫化アリルで胃液の分泌促進、消化
を助け、胃腸を「健康にするともいわれる。
食用としては、そのまま生で食べたり、煮る、焼く、炒める
昔から様々な形で食されてきた。
ねぎ焼き
ねぎま(昔はねぎとまぐろ)
湯豆腐
ひや奴
そば薬味
うどん薬味
古くから麺類(うどん、そば)の薬味、豆腐(奴、湯豆腐)
の薬味、ねぎま(昔はネギとまぐろ)、ネギ焼き、野菜炒め、
汁物(味噌汁、ねぶか汁、スープ等)、鍋物(すき焼き、鴨
鍋、水炊き等)、お好み焼き、天婦羅、ぬた(味噌和え)等
食材として、日本人には欠かせない重要な野菜である。
すき焼きのネギは欠かせぬ
今日の1句
白葱をやっと味はふ齢かな ヤギ爺