先日のこと。
夕食前のくつろぎタイムに、
夫が、「なんか、音がする」と言った。
「なんか、喋りゆう」と、言う。
『なんか、音がする』は、よくあること。
最近の家電は、スイッチを入れても、ピッというし、
切れても、ピッっていうし、
湯沸かし器や、炊飯器も、喋るし、ねぇ。
「なんの音やろうねぇ」と言いながらも、ほっといた。
ところが、数分おきに、このピッ!!が、鳴り続けるので、
さすがに、ほっておけなくなって、
何が鳴っているのか、探すことにした。
夫とふたり、キッチン方面に行き、耳をすます。
ピッと、離れたところで鳴っている。
キッチン家電ではない。
洗面所に行く。
ここでもない。
奥の部屋。
ここでもない。
外?
いやいや、家の中で聞こえる。
2階に上がる。
寝室に行くと、電子音が少し大きくなった。
でも、なんの家電かわからない。
エアコンもオフ、扇風機も、空気清浄機もオフ。
もう、家電はないはず。
いやいや、インターホンの子機があった。
そういえば、インターホンの電子音に似ている。
子機の電源を抜いた。
やれやれ、これで解決、と夫とニッコリした途端、
またもやピッ!!と電子音。(それと、なにか喋っている)
あーーー、この時、「老化」を、確信した。
この小さな家の、小さな電子音の在処がわからないなんて。
しかも、そのピッ!に、これほどまでに、振り回されるなんて。
もっと、若ければ、
聞こえの良い耳で、音の在処をすぐに見つけ、
回転の良い脳で、原因を察知し、
素早い行動力で、問題を解決したであろうに。
寝室で、ボーっと立ったままの夫と私。
ピッ!!
夫が、足元にある私のパジャマを入れている籐のカゴを指差して、
「ここから、聞こえた!」と言った。
カゴには、私のパジャマしか入っていない。
「この中には、電化製品は入ってないよ」と、私が言った、その時、
またしても、電子音と、そして、早口の機械音。
その方向を、ふと見ると、天井近くに取り付けられた火災報知器。
「これだーーーーー!!」
思わず、大きな声が出てしまった。
しばらく見ていると、小さな赤いランプが点滅し、
ピッと電子音、それから、少しして、「電池がありません」というご親切なお知らせ。
夫とふたり、顔を見合わせて、笑いこけました。(^^)
火災報知器は、死角やったわー
まさか、火災報知器が喋るなんてね。
目線から下ばかり見て、まさかの天井!なんてね。
原因がわかったので、すぐに夫が脚立を持ってきて、外してくれました。
大きな問題を解決したような達成感。
それと、悲しき老化の受け入れ。(笑)
でも、楽しかった。
アホやねー、とろこいねぇ、どういてこんなことがわからんかったろうねぇ、
なんて言いながらも、
そんな、自分たちを面白がっているという可笑しさ。
夫婦2人で一人前と思ってきたけど、
これからは、2人で半人前と思っておこう。(笑)
なにがあっても、笑いながら暮らしていこう。