減塩 塩分50%カット XXX
などと書かれてた食品をよく見かける。→減塩商品の例
どのように50%塩分をカットしているのであろうか?
「食塩」は、99%が塩化ナトリウムでできている。なぜ100%ではないかと言うと、海水からつくることが多いので、どうしても他のミネラル分等が1%分くらい残ってしまうのが理由です。この残留ミネラル等の味が粗塩の味を決めているといわれている。
「減塩」というからには、この塩化ナトリウムの比率を減らしているのだろうか? しかし、そうなるとナトリウム以外のミネラル分の比率ばかり上がってしまい、本来の塩の味ではない雑味ばかりが強いものになってしまう。そこで、塩化ナトリウムと同じような塩味を感じる「塩化カリウム」を加えることで減塩をしているのです。
「高血圧症の人は食塩の摂りすぎに気をつけてください」と言われているが、ナトリウムが血圧に悪影響を与えると考えられている。つまり、「高血圧症の人は“ナトリウム”を摂りすぎないように注意する必要がある」というのが正確な表現になります。
そこで、塩化ナトリウムの一部を塩化カリウムに置き換えた「減塩」が登場したわけです。塩化カリウムは若干の苦味はあるものの、同じように塩味を感じるためこのような置き換えができたわけです。
(市販の塩分50%カットの塩の成分表:塩100g中、塩化ナトリウム46g 塩化カリウム53g。この塩を1日10g摂取した場合、5.3gの塩化カリウムを摂取した計算となる)
次に知りたいのは塩化カリウムであれば安全なのか? そこで、体内でのナトリウムとカリウムの関係を見てみよう。
体内では、ナトリウムは細胞の外、カリウムは細胞の中に多く存在する。この濃度関係が崩れると、体内の水分の動きに異変が起きてむくみが生じたり、高血圧の原因になったり、体温調節が上手くいかなくなるなどの原因になる。
特に高血圧はカリウム不足が原因となる場合もあり、高血圧患者の食事療法は、食塩摂取量を減らすこととともに、カリウムの摂取を増やすよう指導されることもある。
しかし、そんなカリウムも摂りすぎれば害になるようだ。不整脈等を起こし、下手をすると命に関わる場合もある。
自然の食品から摂取する分には過剰症は起こらないと言われているが、サプリメントで摂取した場合には、カリウムの過剰症には十分注意が必要です。同様に、「減塩」もカリウムの含有量が高いので、注意が必要です。
特に、腎臓が悪い人には、「減塩」はNOです。ナトリウムもカリウムも尿に溶けて排出される。血液をろ過して尿を作る器官である腎臓が悪いと、ろ過すべき血液のナトリウムやカリウムの濃度が高い場合に負担が大きくなってしまう。そのため、腎臓病の食事療法ではナトリウムとカリウムを制限するよう指導される。
逆に、塩化カリウムは、カリウムが不足することでおこる脱力感や吐き気などの症状を改善する薬として利用されてる。塩化カリウムとして、1日2~10gを数回に分割し、多量の水とともに経口投与する 。
しかし、一般人には、危険性について、認識されていないのが現状のようですね。
もっと知識を仕入れておく必要がありますね。詳しくは下記の資料を参照ください。
→「減塩の塩のはなし」など:減塩ネット、→クスリとしての「塩化カリウムの基本情報」、 カリウムの危険性について→参考資料「カリウムの危険性 認識を」
<追記>
腎臓がどれほど機能が落ちているか、簡便法で計算してみよう。
血液検査で「クレアチニン」の値を使って計算!
eGFRの値を算出→こちらのサイトで簡単に計算できる。
この値から、腎臓の重症度が判定できる。慢性腎臓病(CKD)がランクG3b以上の人は、カリウムを制限をすることが推奨されている。
(制限の目安は、ステージG3bでは2,000mg/日以下、G4~G5では1,500mg/日以下です。→詳細は、こちらを参照)
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