黒岩重吾の「天の川の太陽」とか井上靖の「額田女王」を読んだので、万葉集の有名なあの二つの歌は知っている。
「あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」(額田王)
「紫草の にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆえに われ恋ひめやも」(大海人皇子)
大海人皇子の元カノの額田王が、大海人皇子に向かって
「あなたは、今の私の彼がいるのに私に手を振るなんて。ああ、なんてことでしょう!」
といえば、大海人皇子は
「美しい君、嫌いなんかじゃない。それなら人妻の君をこんなに気にしたりしない」
という。
今から約1300年前の人たちも粋だねぇ。奈良時代の人たちは情熱的だ。
「超訳 万葉集」というのを買って来た。
帯に「J-POPを聴くように、万葉集を読む」とあるが、ホント、そんな感じで面白く読める。
今の俺の気分は「大夫や かた恋ひせむと 嘆けども 醜の大夫 なほ恋ひにけり」(舎人皇子)。
やばいか。