1827年、土佐漁師の息子、万次郎は家が貧しく、小さい時から漁船に乗って稼いでいた。
15歳の時に遭難し、辿り着いた無人島では他の4人と共になんとか生きのびようとしてアホウドリを取って食べたりする。
運良くアメリカの船に助けられ、その後ハワイを経てアメリカ本土に行く。
ここからがまた波乱万丈。
英語を勉強し、捕鯨船に乗ったり金の採掘をしたりする。
ようやく中国行きの船にのって日本に帰るチャンスが訪れるが、当時の日本は鎖国状態。
それでもなんとか帰国し、通訳として活躍しながら幕末の歴史に翻弄され一生を閉じる。
絶望的な状態から運命を切り開いた、こんなすごい人がいたんだ。
もっと早く読んでおけばよかった、と思える作品。
それにしてもアホウドリの干し肉、ちょっと食べてみたい気がする。