今日(2017.6.29)の長崎新聞の読者投稿欄からです。
「県は公開討論会を開き、県民に対し丁寧に説明責任を果たすべき」
全く同感ですが、長崎県は説明責任を果す考えなどさらさらありません。
なぜなら、そんなことをしたら石木ダム建設の必要性がないことが県民に知れ渡ってしまうからです。
石木ダム建設の目的は、治水や利水のためでもなければ、ましてや地域振興のためでもありません。
ダムを建設すること、それ自体が目的なのですから。
田植えも無事終了し、これからは田んぼの除草が課題です。除草剤はあまり使いたくないので・・。
テデト~ル(手で取~る)は3台ほどありますが、それよりは労力の軽減ができないかと、今年は
こんなものネットで買ってみました。
近所のおばあさんから「大正時代の除草機」と笑われました。
見かけは金属(アルミ)製で、ハイカラになっていますが造りは昔から使われている、田車(田押し車)です。
動力は人力なのでなかなか大変ですが、使ってみたらなかなかいけそうです。
あとは体力勝負。
今日(6/6)の長崎新聞「記者の目」、熊本記者の記事です。
長崎県は、1972年7月に水没予定地三地区と覚書を交わし、その中で
「県が調査の結果、建設の必要が生じたときは、改めて地元3と協議のうえ、
書面による同意を受けた後、着手するとする」と約束していたのです。
県はその約束を踏みにじって、工事を強行しています。
どんな事業をするにも「地元の理解」、「地元の同意」は大前提です。
ほんとに石木ダムが必要と考えるなら、客観的、科学的、合理的な根拠を示して、繰り返し繰り
返し地権者を説得する努力をすればいいのです。かって久保知事が長崎空港建設の際に、地権者
のところに何回も足を運び、ひざ詰めで話しあって同意を取り付けたように。
それができないならダム建設は止めるべきでしょう。
しかも、女性や、高齢者がほとんどの反対派に対して、かなり年下の若い男たちがすぐ警察に泣
きつくなんて、みっともない。
こうばるのキジも、ケーン、ケーン、県~ん!!と長崎ケーンに抗議しています。
長崎県ダム事務所が「ダムを活用した地域おこし」をテーマに講演会を開くそうです。
これは行政が作ったダム建設推進の御用団体「石木ダム建設促進川棚町民の会」の総会に合わせ
た企画で、昨年の佐世保市水道局長の講演がぱっとせず、総会参加者も年々減少しているという
現状を打開するための取り組みかと思われます。
半世紀前に計画されたダム計画が、今なお付け替え道路の建設さえ、地権者の反対でままならない
状況なのに、「ダム完成後の未来について考えてみませんか?」だって、なんだかな~。
講演者の宮島咲氏はネットで「ダムマニア」http://dammania.net/
というサイトを運営しています。
世の中には、鉄道マニア、橋梁マニア、骨董マニアなど様々な分野でいろんなマニアがいるので
ダムマニアがいても全然不思議ではありません。歴史好きな「歴女」ならぬダム好きな「ダム女」
が増殖中という記事も見ました。
しかし、石木ダムの問題は長年にわたって、水没予定地の地権者と行政が激しく対立しており、
単純な問題ではないのです。
そこで、「ダムマニア」のサイトから宮島氏へ下記のメールを送ってみました。
「建設中の石木ダムで講演を行う」ということですが、石木ダムは計画から半世紀が経っても付け替え道路の建設さえ地権者の反対にあって遅々として進まず、「建設中」どころか本体工事に至ってはいつになるか分からないという状況にありますがこのような状況はご存じですか?
ダム建設に伴う水没予定地では今なお13世帯、約50人の家族が暮らしており、生まれ育ったとふるさとにいつまでも住み続けたいという一心で長年、ダム建設に反対しています。
石木ダム建設計画は当初は佐世保市の針尾工業団地(いまのハウステンボスの場所)への水源確保が目的でしたが、団地への企業誘致がうまくいかずダム建設計画だけが残りました。しかし、ダム建設をあきらめたくない行政は、今度は佐世保市の利水のために必用だ、と理由を変え、その後川棚川の治水がつけ加えられました。行政は、「利水・治水のために必要不可欠」と言い、右肩上がりの水需要予測を何度となく立ててきましたが、実際は予測を大きく下回って右肩下がりで水需要は減少しています。水が足りなくて生活に支障を来している佐世保市民は皆無です。治水も「川棚川の河川改修が完了すれば今までの水害は防ぐことができる」としており緊急性の根拠がなくなっています。
地権者は、やみくもに反対しているのではなく、「必要性について納得すれば協力する。必要性についてもっと説明して欲しい」と言っているのですが、県は「事業認定されており、これ以上説明の必要なし」として、土地の強制収容を強引に進めるなどしたため、事業認定の不当性などについて地権者などから裁判に訴えられ、係争中です。http://ishikigawa.jp/blog/cat01/2557/(石木川まもり隊ブログ参照)
石木ダム本体の建設に無理やり進もうとすれば、まず地権者のすべての土地・家屋を無断で名義変更して強制収容したあとに、長年住み慣れた家屋に立てこもる住民、老人、こども、女性を暴力的に引きずり出し、建物を重機でたたき壊し、愛着を持って耕作してきた田畑を、作物が育てられていようと関係なくブルートーザーで埋めるなど、とんでもない人権蹂躙をしなければならなくなります。また、地権者は「必要のないダム建設には命がけで反対する」「死んでもふるさとを離れない」と言っていますので、強行すれば流血の事態になりかねません。
ダムに責任はありません。しかし、このような水没予定地の大きな犠牲の上に建設されるダムはダムにとっても不幸であり悲しいことだと思いますが、ダムをこよなく愛するダムマニアの皆さんはどう思われるのでしょうか。「状況をよく知らないものが何をノー天気な話をしているのだ」と宮島さんが言われることのないように、情報提供の一環として長々と書き連ねましたが、上記のようなことはすでにリサーチ済みであり、よく調べた上で講演を引き受けた、というのであれば私がとやかくいう立場ではありません。このメールは削除して下さい。
当日の講演を楽しみにしています。
宮島氏から返信がありました。
はじめまして。
ダム紹介サイト「ダムマニア」を運営しております宮島と申します。
情報ありがとうございます。
小生のサイトのトップページのイントロの文章はお読み下さったでしょうか。
私の気持ちは全てその文章に集約されています。
お察し下されば幸いです。
なお、今回の講演は石木ダム要・不要のお話ではありません。
チラシにも大きく書かれています通り、「ダムを活用した地域おこし」のお話です。
建設の是非のお話はいたしません。
それを求めているお客様におかれましては「状況をよく知らないものが何をノー天気な話をしているのだ」と感じることでしょう。
今一度、小生のサイトの趣旨、今回のチラシをご熟読下さいませ。
p.s.
今回の講演で、いただいたご意見をご紹介させていただいてもよろしいでしょうか?
時間があればということになりますが、ご検討下されば幸いです。
サイトのイントロの部分、チラシの中身も隅から隅まで熟読したうえで再度メールしました。
辺信ありがとうございました。
イントロの部分も繰り返し読んでいますが、ダム完成後ならまだしも、推進、反対で激しく対峙しているところになぜ推進の立場の方からの講演依頼を引き受けたのだろう、という疑問がわいています。
しかも、チラシの「ダムを活用した地域興し」というタイトルも、吹き出しの「ダム完成後部分も未来について考えてみませんか?」という部分も、いちいち反対地権者を刺激しています。なぜなら、「すでにダム完成後の振興策にまで話は進んでいるんだよ、ムダな抵抗は止めて早く白旗上げた方がいいんじゃない?」というダム事務所(長崎県)の意図が透けて見えるからです。
ダム事務所(長崎県)の目的は、宮島さんの講演を通じて、石木ダム建設推進への地域の理解を得ることだと思います。内容がたとえ、石木ダム要・不要の話ではなくても、講演を聴いた人が「石木ダム建設は地域振興のために必用だ」という感想を持つことになれば、ダム事務所(長崎県)の目的は達成されたことになり、反対している人々にとっては、宮島さんは、結果的に、ダム建設を強行するダム事務所(長崎県)の「お先棒担ぎ」になってしまいます。
しかしせっかく西の果てまで講演に来るのですから後先考えず、ダムの魅力について自由に語ればいいのではないでしょうか。それをどう受け取るかは講演を聞いた人が判断することで、わたしがとやかくいうことではありません。メールの内容も紹介して構いません。
とにかく私は今度の宮島さんの講演を、様々な問題意識を持ちながら、楽しみにしています。
話は変わりますが、私は写真が趣味で、昨年は佐世保市の水源になっている下ノ原ダム、川谷ダムを撮りに行きました。近くで見るとダムって壮大ですよね。以前には、ダムではありませんが100年前に造られた岡本水源地というところにも行きました。円形のコンクリートで造られた貯水池で、当時の建設技術の高さに感動しました。
しかし、多くのダムは関係者以外立ち入り禁止になっているのですよね。川谷ダムは立ち入り禁止を無視して侵入しました。(ここだけの話)。岡本水源地は、観光コンベンション協会の限定ツアーで参加しました。飲み水を供給している場所に、水道管理者は人を近づけたくないんでしょうか。素晴らしい施設なのにもったいない、もっとオープンにして観光資源として活用すればいいのにと思った次第です。
これに対して再度宮島氏から返信がありました。
お世話になっております、「ダムマニア」の宮島です。
頂いたご意見の講演での紹介、ご快諾ありがとうございます。
しかしながら、非常に残念なことがございます。
まだメールを数通しか交わしていないにも関わらず、犯罪行為を犯したことを気軽に述べてしまう貴殿の倫理観は理解しがたいものです。
はっきり申しまして、今後貴殿とのお話は精神的にしたくないほどの状態です。
また、頂いたメールを拝見させていただきますと、
「石木ダム建設反対派に不利になる講演はするな」ということが読み取れてしまいます。
小生がおこなう講演は、約8割いらっしゃる石木ダム水没移転者の方々に先行事例を紹介し、将来設計へのアドバイスをおこなうものです。
これは悪いことですか?
ダムに建設に同意した水没者の方々を応援してはいけないのですか?
多分、貴殿と小生とは、いくら文字を重ねても分かりあえないと思います。
ご返信は不要です。
怒らせてしまったようです。役人はそつのない回答をしますが、民間人は怒って
感情的になり、つい本音を言ってしまいます。
私の返信です。
返信ありがとうございます。
川谷ダムへの「侵入」の件はジョークです。
湖面が見えるダム上部の方はやはり入り口が鉄門でしっかりと閉じられ、「施設関係者以外は立ち入り禁止」の札がかけてあったので中に入れませんでした。下に回ってみると山中に狭い取り付け道路があり、数百㍍下ってみると、ダムの下に出て、壮大なダムの壁面を観ることができました。観覧者を想定したように周囲が舗装され、環境整備がなされていました。
帰り際、ふと傍らを見ると、もう何年も開けられたままの錆びた門扉が草の中に隠れており、その一部に「関係者以外立ち入り禁止」の消えかかった文字が見えた、という次第です。実は「ここだけの話」ではなく私のブログでも公開しています。
状況説明が不十分で、誤解を与え、不快な思いをさせてしまいすみませんでした。
私は小心者なので、閉められてある門扉を乗り越えて中に入ったり、ダムネーションのようにダムに落書きをするようなことはとてもできません。
「犯罪者」のレッテルを貼られたままでは不本意なので、後日、管理者である佐世保市水道局に「自首」し、入って良かったのかどうか確認したいと思います
講演は、「約8割いらっしゃる石木ダム水没移転者の方々に先行事例を紹介し、将来設計へのアドバイスをおこなうもので」「ダム建設に同意した水没移転者の方々を応援」するためのものなのですね。本音を正直に吐露していただいてありがとうございます。何も悪いことではありませんよ。そういう目的であれば、ダム建設推進派の拍手喝采を浴び、書籍の売り上げもばっちりで、満足して帰途につけることでしょう。
私のメールの内容は、公開を前提にしているので、講演で紹介しようが、ブログに載せて晒し者にしようがかまいません。批判は甘んじて受けますが、条件として、一部を恣意的に取り上げるのではなく、全文をしっかりと紹介して下さい。そして、宮島さんとのやりとりも個人的なものではありますが、小生のブログやSNSで紹介させてもらいと考えていますが都合が悪いですが?ダム事務所(長崎県)とご相談の上、ご連絡下さい。返信がなければご了承いただいたものと判断します。
私は、宮島さんがご自身のブログで発信している、「ダムにより水没した自然や生き物は二度と戻ってこないんだよ」という言葉を大切に受け止め、「どうぞ、より団結し、こうばるのホタルをお守り下さいませ」と言われるまでもなく、こうばるの方々と力を合わせて、全く必用のない愚かなダム建設を止めさせるために力を尽くします。
その後、宮島氏からの返信はありません。
宮島氏は「約8割いらっしゃる石木ダム水没移転者の方々に先行事例を紹介し、
将来設計へのアドバイスをおこなうものです」と言ってますが、移転者はもう
数十年前に破格の補償金をもらって故郷を捨て、別の場所に「ダム御殿」を建
てたりして、将来設計は終了済みだと思うのですが、いまさら何をアドバイス
するんでしょうね。
私がダムをこよなく愛するダムマニアなら、ダム事務所からの講演依頼は引き受け
ませんね。だって、このような大きな犠牲の上に造られるダムなんて、ダムが可哀
想です。
そこに住む人々の大切なものをすべて奪って水の底に沈めて造ったダム湖のほとり
で、美味しく楽しくダムカレーに舌鼓、なんてありえないでしょう。
一応、講演を聞きに行く予定ではありますが、わざわざ川棚まで行って聞く価値が
あるのかどうか・・・。
*ほたる祭りでのワンショット。
私の目の前に降臨した天使。川棚町出身の方が、お孫さんにこうばるのホタルを
見せたくてわざわざ東京から娘さんと3人で来たそうです。