野菜通信@畑の中心で愛を叫ぶ・・

長崎県・西海無農薬やさいの会生産者の一人、
フッチーが気ままにつづるブログです。

石木ダムー2014.8/29 長崎新聞論説「事態は一層こじれる」

2014年08月29日 22時40分09秒 | 石木ダム

長崎新聞が石木ダム建設問題について論説を載せました。

まさに正論だと思います。






「必要な公共事業は必要だ」と主張したい。


反対地権者はむやみに反対しているのではありません。自分たちで石木ダム事業

を検証した上で「必要性が全く理解できない」から反対しているのです。しかもどこが

疑問なのかを
公開質問状をだして具体的に質問し「必要性を説明してくれ」と言って

いるのです。
しかしまともな回答を県も佐世保市もできないでいます。必要性の説明

もまともにできないのに協力ができないのは当たり前です。


「強攻策で問題が解決するか疑問だ」


強制収容は力づくで、家や土地などの財産とたいせつなふるさとを取りあげるということ。

反対地権者してみればまさに強奪、強盗、強姦されるのとといっしょです。

地震、津波、土石流などの自然災害ではなく人の意志によってそれと同じようなことを

やるというのです。しかも佐世保市長はそれにつながる手続きを「粛々と進めていく」

と言っています。
恐ろしいことです。

地権者は「命をかけても反対していく」と言っています。粛々と進むはずがありません。

不測の事態になった時、責任をとる覚悟はできているのでしょうか。


「現地で暮らしている人が拒否している場所に100億単位の金をかけ、
土地収用という強権を用いてまでダムを造るーという話に、今の県民の
支持が広がるのか、となると首をかしげざるを得ない」


佐世保市の負担は約300億円と言われています。全部市民の税金。

造ったら造ったで維持管理費の負担もえんえんと続きます。

少しも無駄使いができないほど厳しい財政状況の佐世保市。もっと他に

やることはないのでしょうか。老朽化していく水道管の更新にかかるお金

だけでもはんぱじゃないですよ。


「水需要が増えると言われても、人口減と経済の不振を実感する県民
にとって現実味に乏しい」


佐世保市の水需要が今後右肩上がりに増えていくという予想を佐世保市

水道局は立てているわけですが科学者グループからは「無理に無理を

重ねた最悪の水需要予測」と酷評されています。

佐世保市の水需要予測は「現実味に乏しい」というより100%デタラメの

過大予測です。前回の予測も大外れ。だって、水需要が増える要素が

なにひとつないのですから・・。

この場で約束します。右肩上がりの水需要予測があたれば私は佐世保

市役所の前で土下座して謝罪します。

あっ、これは弁護団長の馬奈木先生もおっしゃっていましたね(笑)。



「計画が始まって40年。行政が強攻策に出るたび結果は裏目に出る」

「行政が目的に従い手順を踏もうとするほど、それを見守る民意は
離れていく」


行政が強権的な手段を使おうとすればするほど地権者の反発は強まります。

30年前とは比べものにはならないほど情報の伝達が早い時代になっています。

あのときのように機動隊を使い、反対住民や支援者を暴力的に排除しようとし

たらその映像や写真はたちまち、インターネットなどを通じて国内はおろか

世界中に
配信されるのです。まさに長崎の恥、日本の恥です。

必要性をまともに説明できない事業が多くの人に支持されることはありません。

長崎新聞の論説の通り、収用裁決を申請すれば「事態は一層こじれる」方向に

向かうでしょう。13戸60人の強制収容は無理です。




長崎県にもっと知恵のある軍師「官兵衛」はいないのか・・・。









石木ダムー「望郷の詩」に思う

2014年08月28日 22時04分53秒 | 石木ダム


石木ダムの建設予定地にすむホーちゃんのブログに一編の詩が

紹介されていました。

ダム小屋の入り口のドアに一年ほどまえにそっとはさんであったそうです。

http://hozumix.blog32.fc2.com/blog-entry-297.html






来て 見て 触れて この大自然

今来て 今日来て 明日も来て

採って 触って 嗅いでみて

聞いて 眺めて 微笑んで

歩いて 坐って 跳んでみて

遠く離れて想い出す

祖先が眠る故郷だ

皆さん判って この胸の内

我等のお山 虚空蔵様よ

岩谷鎮守の権現様よ

伏してお願い 守ってね

あなたの故郷 石木の杜を

私のふるさと 石木の里を

       望郷の人の ひとりごと

 

かって生活をしていたこうばるへの懐かしい思いと、ダムの底に沈むことなく

いつまでもふるさととしてあり続けてほしいという切なる願いが込められた詩です。


私は、用地賠償に応じ補償金をもらってこうばるを離れていった人たちが、ダム建設推進

の組織を作って長崎県などに「早く反対地権者の土地を取り上げてダムを造れ!」

みたいな要請をしていることについてとても違和感を持っています。

せめて「自分たちはふるさとを離れる選択をしたが、ふるさとに残る選択をした人たちもいるので

その人たちの意向を尊重して話し合いを続けてほしい」ぐらいのことを言うのが人の道ではないのか・・・。

かつて同じ地域で生活していた人たち、仲間を苦しめるようなことがなぜできるのだろうか・・・。

自分の生まれ育ったふるさとをそんなにダムの底に沈めてしまいたいのか・・・。

この人間の心理が私にはよくわかりません。機会があればじっくり聞いてみたい。


しかし、この詩を読んで少しホッとしました。そんな人たちばかりではなかった。







2014.出穂直前の田んぼ

2014年08月26日 22時04分45秒 | 日記

今年は日照不足と積算温度が足りないためか稲の出穂が遅れています。

もうちょっとで出そうな状態ではありますが・・。









昨年の8月26日はほとんどこういう状態だったのです。







稲間から一瞬見えた青空。

撮影後また曇り空に覆われてしまいました。








朝夕は少し冷え込むようになってきました。

これから実りの秋にむけて好天が続いてほしいものです。


放牧場の牛・2014・8月

2014年08月24日 21時09分11秒 | 

今日もほとんど雨の一日でした。

人間にとってはうんざりな天気が続いていますが、

放牧場の牛たちにとってはすこぶる快適な環境みたいです。

毎日天然のシャワーを浴びて体はピッカピカです。






    雨は蕭蕭と降つてゐる

        牛は草を食べてゐる


        尻尾も背中も鬣も


        ぐつしよりと濡れそぼつて


        彼らは草を食べてゐる


        草を食べてゐる


        あるものはまた草もたべずに


        きよとんとしてうなじを垂れてたつてゐる


        雨は降つてゐる 


        蕭蕭と降つてゐる


(三好達治パクリ)


友人が写真を見て三好達治の「大阿蘇」という有名な詩の

一節を紹介してくれました。

「牛」の部分は本来は「馬」です(笑)。

なんとも情景にぴったりの詩であります。






       
                              大阿蘇                 三好達治


     雨の中に 馬がたっている
     
         一頭二頭子馬をまじえた馬の群れが 雨の中にたっている
     
         雨は蕭々(しょうしょう)と降っている
     
         馬は草をたべている
     
         しっぽも背中もたてがみも ぐっしょりとぬれそぼって
    
         
彼らは草をたべている
     
         草をたべている
     
         あるものはまた草もたべずに きょとんとしてうなじをたれてたっている
     
         雨は降っている 粛々と降っている
     
         山は煙をあげている
     
        
中岳の頂から うすら黄いろい 重っ苦しい噴煙がもうもうとあがっている
     
         空いちめんの雨雲と
     
         やがてそれはけじめもなしにつづいている
   

     馬は草をたべている
     
         草千里浜のとある丘の
     
         雨に洗われた青草を 彼らはいっしんにたべている
     
         たべている
     
         彼らはそこにみんな静かにたっている
     
         ぐっしょりとあめにぬれて いつまでもひとつところに 彼らは静かに集まっている
     
         もしも百年が この一瞬の間にたったとしても なんの不思議もないだろう
     
         雨が降っている 雨が降っている
     
        
雨は粛々と降っている


                         (中学3年の教科書に掲載)



たぶん中学生の時、国語の時間に習ったはずなのだが記憶にないのはなぜだろう(笑)。


2014 ハイビスカス

2014年08月21日 20時06分45秒 | 季節の花

昨年ホームセンターで買ってきたハイビスカスが今年は

たくさんの花をつけています。

咲き始めてからもう30花以上・・・たぶん(笑)。

そしてまだ、きれいな赤い花を毎日咲かせています。






小さなポットで売られていた苗を昨年買ってきて鉢に植えかえていました。

以前、冬場の管理不足で枯らしてしまったので、今年の冬はサンルームで

ビニールをかぶせて寒さを防ぎました。

たぶん、たくさんの花をつけることでそのお礼をしているのだと思います。







ハイビスカスは夏の花ですが、天気は連日の雨模様。

梅雨が明けてからずっと梅雨の延長みたいな天気が続いています。

夏はどこへ行ったのでしょう。

今年は、青空をバックに真っ赤なハイビスカスを撮ることができるのでしょうか・・。