佐世保市の水需要予測のでたらめさについては周知のことですが、あらためてシンプルに
下記の質問をネットから佐世保市水道局あてにしてみました。
1、平成24年の石木ダム建設事業認定の際に行った佐世保市の水需要予測の予測値と実績値
があまりにも乖離してきていますがその原因を佐世保市水道局はどのように分析していますか。
2、平成29年度も5カ月近くを過ぎようとしていますが、水需要が増加する傾向は全く見られません。
佐世保市水道局は佐世保市の水需要が今後どのように推移すると考えていますか。
下のグラフは平成19年に行った予測ですが、右肩上がりの予測に対して右肩下がり実績値。
このことを議会で問われた際の当時の水道局長の言い訳は、①リーマンショックの影響、②予測直後に渇水が
あり、市民が水の使用を控えた。などでした。そして、「水需要はいずれ回復する」としていたのです。
まあ①②もたまたまおこったできごとで水需要減小の理由にはならないのですが、苦し紛れに責任をなすり
つけたのでした。水需要の減少は構造的なものなので、人口の顕著な増加がない限り「回復」などすることは
ないのです。その後の実績値の推移を見れば明らかです。
しかし苦し紛れにせよ、このときは予測値と実績値のかい離の原因を、大きく二つの要因を挙げて「分析」して
見せました。
<19年予測>
そして、平成24年の予測値と実績値のかい離の様子を示すのが下の図です。
27年度には冬季に水道管の凍結破損による大量漏水があり、一日最大配水量は10万トンを超えましたが、
(これは漏水によるレアなケースであり、水需要が増えたわけではない)、28年度は市が安定水源として
いる77、000トンを少し超えた日が数日あった程度です。29年度になっても水需要は伸びるはずもなく
ますます乖離しつつあります。
「水需要が増え、4万トンの水が足りなくなる。だから
新たな水源として石木ダムが必要」という理屈の破たんは明らかです。
だいたい、こんなとんでもない予測を繰り返す時点で、本音では「現状のままでは石木ダムを必要とする根拠
に乏しい」と認識していることを白状しているようなものです。
そこで、佐世保市の経済に大きな打撃を与えるような出来事や渇水などもないにもかかわらず生じた24年
予測の予測値と実績値とのかい離の原因を、19年予測の時と同じように「分析」してみてくれませんか、
と質問の1で問うているのです。
しかし、質問1の答えはほんとうは実に簡単です。
石木ダムを必要とする結論を導くための数字合わせの過大予測だったので当然の結果として
実績値との間で大きなかい離が生じた、だけなのです。
質問2の答えも、
現状維持、ないしは人口の減少に伴ってさらに少しずつ減少していく、といったとところでしょう。
これは、佐世保市水道局も自覚しているはずです。
もしこのでたらめな「ありえない予測」が、佐世保市水道局の「英知」を結集して、まともになされた
ものならば、いかに佐世保市水道局は無能な職員の集団であるか、ということになってしまいます。
世が世なら切腹もの。北朝鮮なら銃殺刑かも・・・。企業なら担当者は首でしょう。
しかしそうではないはず。ちゃんとした予測をやろうとすればやれるはずです。では、なぜそうしない
のか・・。
実績値に近い予測をすれば、「水は足りている、新たな水源はいらない、したがって石木ダムは必要
ない」という結論にしかなりませんが、誰に忖度しているのか、何が怖いのか、どこから圧力がか
かっているのか・・、予測のたびに誰もが唖然とする右肩上がりの予測をすることをどこからか強い
られているのです。
佐世保市水道局としてはほんとうは正直に、「水は足りている。石木ダムがなくてもやっていける」
と言いたいのに言えない。そこが大きな問題なのだろうと思います。
水需要予測は完全に破たんし、予測値と実績値のかい離は日々進行しています。佐世保市水道局に
とって有利なデータは何一つありません。
客観的には、例えれば、浮気の現場を押さえられた亭主が、それでも、「これは浮気ではない」ということを
証明しなければならないような状況なのです。果たして屁理屈にたけた役人はうまく言い逃れのできる理屈を
展開できるでしょうか。「はい浮気です」と真実を認めて、謝罪して、責任とった方が後々いいのでは・・・。
真実はもう誰の目にも明らかになっているのですから。
それにしても、質問のメールを送ってから一週間が過ぎますが、なかなか返事が来ません。
また無視されるのでしょうか・・。