砕氷艦「しらせ」 AGB-5003
●基準排水量:12650t/満載排水量22000t
●主要寸法:全長138.0m×幅28.0m×深さ14.5m×喫水9.2m
●エンジン:ディーゼル4基 エレクトリック4基 2軸 出力:30000PS
●速力:約19.5kt
●船型:長船首楼型
●乗員:約179名(他に観測隊員80名)
●主要装備:海洋観測装置一式
●CH-101輸送ヘリコプター2機
文部科学省の予算で建造されている南極観測支援用砕氷艦です。初代海上保安庁「巡視船PL-107 そうや」、2代目海上自衛隊「砕氷艦AGB-5001 ふじ」、3代目海上自衛隊 「砕氷艦AGB-5002 しらせ」 の後継として建造された4代目の南極観測船で、また艦名「しらせ」としては2代目の砕氷艦です。平成16年度要求時は設計予算のみが付き、建造予算は17年度になっています。また昨今の財政状態を考慮して、当初計画20,000トン型から先代を若干上回る程度の排水量に圧縮された経緯があります。
主機はこれまでと同様ディーゼル・エレクトリック方式ですが、統合電気推進方式を採用しています。発電用ディーゼルは大気汚染防止に配慮した機種で、煙突は1本から並列2本となり、推進軸は3軸から2軸、舵は1舵から2舵となっています。
舵の形式は、先代「しらせ」の非釣合舵(不平行舵、Unbalanced Rudder)に対し半釣合舵(半平行舵、Semi-Balanced Rudder)を採用しています。船体のアイス・ベルト部分にはステンレス・クラッド鋼(ステンレスと鋼の複合材)を使用し氷によって傷付きにくくするとともに、氷摩擦による抵抗も小さくなっています。
艦首にはラミング砕氷効果を高めるための融雪散水装置(ハル・ウォッシュ・システム)を備えています。また艦首傾斜角は19度で、先代「しらせ」の21度よりも若干小さくなっています。連続砕氷能力は先代「しらせ」と変わらず1.5メートルです。搭載ヘリコプターはS-61AからCH-101になっています。
15トン・クレーン
全天候型救命艇
作業艇
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