油槽船1号型(英語: class oil tanker)は、海上自衛隊の第2種支援船。公称船型は4,900トン型油槽船。
4,900トン型油槽船は、中期防衛力整備計画(31中期防)に基づく平成31年度防衛省予算の一事業である「艦艇の支援能力確保のため、油槽船(仮称)を整備」により、油槽船2隻(57億円)を計上し、新来島どっく(東京都千代田区)が2020年(令和2年)3月に契約額50億6,000万円で2隻を受注した。本型は、新来島どっくが創業以来、初めて建造した防衛省向けの艦船であり、海上自衛隊の支援船では最大の船である。
日本海事協会が定めた、いわゆる「NK規則」に基づく内航タンカーの仕様をベースとしていることも特徴の1つである。船首にはバルバスバウを有する。船内には12の貨油タンクがあり、軽油や船舶燃料、ジェット燃料などの白油を4,900トン(約6,000キロリットル)積載する。
主な任務は、国内の製油所から各地に点在する海上自衛隊の基地までの燃料輸送である。海上自衛隊が本型のような大型油槽船を保有するのは初である。海上自衛隊は護衛艦の洋上補給を行う「補給艦」は保有していたが、基地間や製油所から基地への燃料輸送については民間企業に委託していた。このため、発注から補給まで約2~3カ月を要する場合もあったという。大型油槽船の保有で輸送期間が大幅に短縮でき、経費も削減できるメリットがある。
2隻が建造され、いずれも呉基地の呉港務隊に配属された。本級の建造は2隻で終了している。
# 船名 造船所 起工 進水 竣工 配属
YOT-01 油槽船1号 新来島波止浜どっく 2021年 2022年4月22日 呉港務隊
YOT-02 油槽船2号 新来島波止浜どっく 2021年 2022年7月22日 呉港務隊
油槽船1号型
基本情報
艦種 油槽船
運用者 海上自衛隊
建造期間 2021年 - 2022年
就役期間 2022年 - 現在
同型艦 2隻
次級 最新
要目
トン数 3,500総トン
4,900載貨重量トン
全長 104.93m
最大幅 16.00m[1]
深さ 8.00m[1]
主機 ディーゼルエンジン×1基
出力 3,000馬力[1]
速力 12.6ノット(航海)
搭載能力 白油:4,900トン(約6,000キロリットル)
乗員 14名
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