写真は300X、東海旅客鉄道(JR東海)が300系に続く次世代の新幹線関連の技術を実験するために1995年(平成7年)に製作した高速試験用電車です。
車体はアルミニウム合金製のボディーマウント構造を採用しているが、次世代の車両製造時のデータ収集のため車両ごとに製造方法を変えて製作された。また、先頭車形状が東京寄りと博多寄りで異なり、それぞれラウンドウエッジ型、カスプ型と呼ばれ、比較のため入れ替えることができるようになっている。
力行主回路はVVVFインバータ制御で、素子はGTOサイリスタを採用し連続定格出力405kWの主電動機を駆動する。主変圧器は軽量化のためアルミニウム製のコイルを使用。6両編成で全車両電動車です。
台車はセミアクティブサスペンション付きのボルスタレス台車を採用し、一部車両(3, 6号車)には油圧シリンダ式の車体傾斜装置も搭載していた。なお、台車支持位置が高い(空気バネ支持高さ:レール面上1,700mm)ため車内床の一部が盛り上がってる。
なお、パンタグラフから発生する騒音を低減するため、ワイングラス型の大型のパンタグラフカバーが装着。このタイプのパンタグラフカバーは、700系9000番台で、「300X」で試作されたタイプから脚部を省いたタイプのカバーを採用したが、カバーが逆に騒音源となっていたことが試験の過程で判明し、量産車では不採用となった。955形の試験走行の過程ではシングルアームパンタグラフなども試され、その他様々な形状のカバーが試されています。
1996年(平成8年)7月26日未明、東海道新幹線米原駅 - 京都駅間で日本国内最速記録(リニアを除く)443.0km/hを記録している(速度試験当時東京寄り955-6形ラウンドウェッジ型が進行した)。その後廃車予定だったが、700系やN700系関連の技術開発、デジタルATCの試験などに使用され2002年(平成14年)年1月に運用を終了し、同年2月1日付で廃車となりました。
スラブ軌道の走行試験を行うため、山陽新幹線に乗り入れたことがあります。
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