
入換機関車 JR貨物(伯耆大山駅) 協三工業20t機
入換機関車は、入換作業時に使用される機関車です。他用途(本線走行など)との兼用のものと、入換業務専用のものとがあります。日本国では他に入換機(いれかえき)、入機(いれき)などの呼称がある。海外においては、北米ではスイッチャー (Switcher)、イギリスではシャンター(Shunter)、オーストラリアではシャンターまたはヤード・パイロット(Yard Pilot)と、他にもスイッチ・エンジン(Switch engine)等とも呼ばれています(「エンジン」は機関車の意)。
入換業務を主用途とする機関車を入換専用機関車、入換用機関車、入換専用機などとも呼ばれていますが、日本の場合、多くは牽引機関車(本線走行用機関車)と兼用です。また現在ではそのほとんどはディーゼル機関車であり、電気機関車は少ない。充当される作業の内容から、搭載するエンジンは小出力ながらも、重い列車を迅速に移動するために、発進時から高粘着を発揮してスリップしないよう高トルクを発揮するようにできている。動輪径は小さく、最高速度は低い。
ディーゼル機関車の場合、背の高い運転台と背の低いボンネットが組み合わせられ、全周視界を確保しています。より強力な粘着力を得るために、モータと走行装置のみを備え、電力は親機から供給されるスラッグも用いられます。ほぼすべてのスラッグは全高が低く、運転台のないものが多い。いずれにしろ、視界を犠牲にせずに前後方向に走行できることが重要です。
1930年代から1950年代に製造された初期のスイッチャーは、より強力な牽引力を得るために、カウ・カーフとよばれる、運転台のある車両とない車両を半永久的に連結したものがありました。スラッグとは異なり、運転台のない車両にもエンジンを搭載していました。
もうひとつ重要なのが、ディーゼル機関車は荷役線での入換が可能であるということです。これは荷役設備や機械が架線に接触する恐れがあるために荷役線に架線が張られていないためで、このようなシーンではディーゼル機関車が欠かせないものとなります。ただし、日本では1986年に日本国有鉄道(現:日本貨物鉄道(JR貨物))の一部貨物駅に「着発線荷役方式」(「E&S方式」ないしは「架線下荷役方式」とも呼ばれる)を導入し始めたため、この方式を施工したコンテナホームでの荷役の際にはディーゼル機関車の使用を省略することができるようになりました。
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