昨年3月25日に、52歳という若さで他界してしまったギタリストの佐野さんを偲ぶ会が、先日3月7日に銀座タクトにて行われました。
(友人中心の集まりで会場のキャパの都合もあり、このブログでは告知は控えておりました。)
彼の最後の数年間、そしてラストになったライブでもベースを担当させてもらった縁で、今回の集まりではスタッフとして昨年末から彼の根津の友人の方たちらとミーティングを重ね、佐野さんらしい一周忌をと準備をしてきました。
当日は80名くらいの方たちが集まってくださり、佐野さんに相応しい賑やかな偲ぶ会を行うことが出来たと思います。
お集まりいただいた方たち、そして、足を運ぶことは出来なくても佐野さんを偲ぶ思いを共有してくださった方たちが全国に沢山いらっしゃることを、しみじみと感じています。
本当に、ありがとうございました。
佐野さんの10代の頃からの写真のスライドショウや、地元の友人たち「根津オールスターズ」の演奏、スペース・サーカスの80年のライブ映像の上映、友人たちの挨拶、スペース・サーカスの岡野ハジメさん、豊田貴志さんらのメッセージ、大沢博美さんがカナダから送ってくださった映像もありました。
最後のゲストコーナーでは急遽駆けつけてくれた金子マリさんと森園氏の演奏に始まり、樋口晶之さん、サポートのキーボード石井啓介さんとベースの私で、佐野さんが一番リスぺクトしていたジェフ・ベックのナンバーからBrush with the blues、佐野さんのライブで毎回取り上げていたBehind the veil、それから、クリエイション参加時代の佐野さんの名曲「Go on your way」(昨年の葬儀の出棺の際に流した曲です)。
千駄木の若手の岡村君がリードボーカルを、そしてこの曲からは森園氏が佐野さんのポール・リード・スミスに持ち替えての演奏でした。
最後は、佐野さんのライブで十八番だったLove the one you're withを森園氏のリードボーカルで、そして根津オールスターズ、会場皆で一緒に歌ってのエンディング。
52歳…あまりに早すぎたとしか言いようがない。
知り合ったのが2004年の末、初めて一緒にライブをやったのが2005年の頭で、正直いって私は一緒に演奏するようになるまで、佐野さんのバンド歴のことはあまり良く知らなかったのだけど、生で接してみてその美しい音色にどんどん引き込まれた。
スライドのピッチも完璧で、天才的な音感、そして類まれなるメロディアスなラインを作るセンスの持ち主だったし、あまり知られていないけれどもボーカルに関しても繊細さとブルース志向が同居した幅の広さを持ち合わせている人だった。
そして、それだけの稀有な才能の持ち主でありながら、飾り気のないストレートさと暖かい人柄、気配りを持った人だったと思う。
本当に沢山の友人仲間たちに愛された人生だった、そのことを改めて実感した集いだったし、彼を通じて出会った方たちとの縁を大切に紡いでいく事が残った人間の使命なのだと改めて思っています。。。