2021年の11月に旅立たれた郷津晴彦さんの墓所は飯能の宮沢湖霊園にあり、なんとオットの実家から車で10分ほどの所なのでこれはぜひ行かねばと思っていたので、この正月の2日に実家に挨拶に行った帰りにお墓参りをして来ました。
この年末年始はオットの休みが大晦日と元旦の2日間のみという、例年よりさらに残念な状態になりまして、彼は会社を中抜けして電車に乗り、私が車で出て飯能の実家の最寄り駅でピックアップ。
私の手作りおかずと義兄の作った昆布巻きなど、お昼を一緒に食べて例のごとく沢山の野菜を土産にもらい。
2時間ほどの短い滞在時間で会社に戻るという彼を駅に降ろしてから、宮沢湖霊園へ。
ムーミンバレーパークの渋滞があるか少し心配だったけど、それはほとんどなくたどり着けました。
正月は霊園の事務所が休みなのでお花を外で調達するべくコンビニに数軒寄ったのだけどどこも扱ってなくて、飯能と日高のスーパーは正月2日はまだお休みで花は買えなかったからお供えは缶入りの大吟醸😅
奥には小高い丘、南には広々としたお茶畑が広がるのどかな霊園。
気候の良い時期はメッツァビレッジのカフェまで歩いてお茶すると奥様のFueさんに教えてもらいましたが、本当にとても気持ちの良い散歩が出来そうな場所なので、次の機会にはウォーキングや宮沢湖温泉も視野に入れて行ってみたいと思いました。
「お陰様で元気になったよ・・・もうしばらく頑張るから見守っていてね」って墓前に報告して、気持ちに一つ区切りがついたように思います。
私の癌が見つかってからの半年間、郷津くんは4年越しで癌治療を続けて来た最も身近な先輩でどれだけ沢山のことを教えてもらい励まされたか。
彼が考え抜いて選んだ標準治療だから、私も迷いなくその形を選ぶことが出来て、迷わずに済んだことは実に大きな救いでした。
そして、治療を続けながら好きな作品制作にずっと打ち込んでこられたこと、主治医が個展を見に来るほどに信頼関係を築いているという話には改めてその人柄の魅力を思いました。
あまりに早い旅立ちだったけど、そのさりげない旅立ちの過程を思い起こすと、向こうに行くのも怖くはないという気持ちになる。
癌で早くに亡くなるとは全く想像出来なかった、痩せ形でアーティスト人生を地道に歩んで来た人でも、こんなに早く旅立ってしまうことがあるんだというのを目の当たりにした時に、癌になった原因なんて考えても無駄ということをまず思ったしそのタイミングでそれがやって来たことは運命としか言いようがない。
治療が上手く行けばそれはありがたいことだけど、再発や転移があればそれもまた運命という覚悟が育って、心配でストレスを感じることはさほどないと言えるのは、彼のその淡々とした晩年の生き方に教えられたのだと思っています。